内藤陽介 Yosuke NAITO
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 増えすぎた“絶滅危惧種”
2014-01-15 Wed 10:44
 絶滅の恐れがある淡水魚・ミヤコタナゴを無許可で譲り受けたなどとして、昨日(14日)、警視庁生活環境課は種の保存法違反と文化財保護法違反容疑で、60歳の会社役員の男ら3人を書類送検しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

       ミヤコタナゴ

 これは、1976年8月26日に発行された自然保護シリーズの“ミヤコタナゴ”です。

 ミヤコタナゴはコイ目コイ科に属する魚で、1891年に東京・小石川の東京帝国大学付属植物園(現・東京大学大学院理学系研究科附属植物園。通称・小石川植物園)の池で発見されたため、“ミヤコ”の和名が付けられました。自然環境では、関東地方のごく限られた清流の地域にしか棲息していない貴重種で、1974年に国の天然記念物に指定され、1994年には環境省の種の保存法で絶滅が危惧される生物にされましたが、その後も減少が著しく、絶滅が危惧されています。

 体長は普通のもので4センチ前後、最大のものでも8センチ前後の小魚です。産卵期のオスには体に赤紫色の、またヒレには黒と朱を染め分けた独特の婚姻色が現れます。メスには婚姻色は現れませんが、シリビレの前方の細長い産卵管を伸ばし、これを二枚貝のえらの中に差し込んで産卵します。切手はいずれも産卵期のオスとメスが一匹ずつ描かれています。

 さて、今回の事件は、2012年5月、主犯格とされる60歳の会社役員が、国の許可を得ずに、別の54歳の会社役員から66歳の知人男性を通じてミヤコタナゴ28匹を無償で譲り受けたというのが直接の容疑となっています。その後、60歳の会社役員はミヤコタナゴの繁殖に成功し、28匹が1121匹に増加。2013年7月、文化庁に「増えすぎたので引き取ってほしい」と連絡して事件が発覚したそうです。

 ちなみに、ミヤコタナゴが発見された小石川植物園は、もともとは、江戸町奉行の大岡忠相の支援を受けた青木昆陽が飢饉対策作物として甘藷の試験栽培をおこなった江戸幕府の小石川御薬園でした。まぁ、ご禁制の魚を許可なく飼育していたという点では法的には処罰されても仕方ないのでしょうが、ここはなんとか、現代の大岡裁きで、会社役員の技術を社会に還元する方法を考えていただきたいものですな。


 ★★★ 展示イベントのご案内 ★★★

 第5回テーマティク出品者の会 1月17-19日(金ー日)
 於・切手の博物館(東京・目白)

 テーマティク出品者の会は、テーマティクならびにオープン・クラスでの競争展への出品を目指す収集家の集まりで、毎年、全国規模の切手展が開催される際には作品の合評会を行うほか、年に1度、切手展出品のリハーサルないしは活動成果の報告を兼ねて会としての切手展を開催しています。僕も、昨年のバンコク展に出品した朝鮮戦争のコレクションを展示します。入場は無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。(詳細はこちらをご覧ください)


 ★★★ トーク・イベントのご案内 ★★★

 2014年1月2日より、東京・両国の江戸東京博物館で大浮世絵展がスタートしますが、会期中の1月24日13:30より、博物館内にて「切手と浮世絵」と題するトーク・イベントをやります。

 参加費用は展覧会の入場料込で2100円で、お申し込みは、よみうりカルチャー荻窪(電話03-3392-8891)までお願いいたします。展覧会では、切手になった浮世絵の実物も多数展示されていますので、ぜひ遊びに来てください。

 なお、下の画像は、展覧会と僕のトーク・イベントについての2013年12月24日付『讀賣新聞』の記事です。

大浮世絵展・紹介記事


 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は2月4日(原則第1火曜日)で、ついで、3月4日に開催の予定です。時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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