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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 47歳になりました
2014-01-22 Wed 11:51
 私事ながら、本日(22日)をもって47歳になりました。「だからどうした」といわれればそれまでなのですが、せっかく年に1度のことですから、現在手掛けているリオデジャネイロ本の内容にからめて、ブラジル切手の中に“47”に関する切手はないかと思って探してみたら、こんなモノがありました。(画像はクリックで拡大されます)

       チラデンチス宮殿(第47回列国議会同盟会議)

 これは、1958年にブラジルで発行された「第47回列国議会同盟会議」の記念切手で、会議場となったチラデンチス宮殿が取り上げられています。ちなみに、実際のチラデンチス宮殿は下の画像のような感じです。

       チラデンチス宮殿(実物)

 列国議会同盟会議(IPU)は、1870年の普仏戦争が当時としては甚大な被害をもたらしたことの反省から、国家間の紛争防止のために各国の国会議員がたがいに話し合う機会を設けるべきとして、ロベルト・フォン・ウォルテスキルヒェン(オーストリアの下院議員)とドン・アルトロ・マルコアルト(スペインの国会議員)が提案したもので、1889年6月にパリで第1回会議が開かれました。ちなみに、1958年度の会議は、7月24日から8月1日まで、当時のブラジルの首都だったリオデジャネイロで開催され、翌1959年のワルシャワ会議を経て、2年後の1960年度の第49回会議は東京で開催されています。

 さて、切手に取り上げられたチラデンチス宮殿の場所は、ポルトガル植民地時代には牢獄のあった場所で、1822年にブラジルが帝国として独立すると、1826年には牢獄の建物は国民議会の下院議事堂に転用されました。現在の建物は1926年に完成したもので、フランス様式とネオコロニアル様式を折衷した建築となっています。

 宮殿の名称になっているチラデンチスは、tirar(抜く)・dentes(歯)、すなわち“歯を抜く(者)=歯医者”戸の意味ですが、これは、歯科医にして詩人で独立運動家だったジョアキン・ジョゼ・ダ・シルバ・シャビエルのニックネームです。

 チラデンチスは、1756年、ミナス・ジェライス地方のサンジョアンデルヘイ生まれ。当時、宗主国ポルトガルはブラジルの貿易を独占し、植民地のブラジルに対して過酷な税を課すなどの圧政を敷いていました。このため、金鉱を抱えるミナス・ジェライス地方では、本来は自分たちに還元されるべき富が収奪されることへの反発が強く、米国独立戦争の影響もあり、ポルトガルからの独立を求める動きが生まれます。

 こうした状況の下、1789年、ミナス・ジェライスのヴィラ・リーカで、チラデンチスらは独立のための武装蜂起を計画しましたが、革命を計画していた仲間の一人、ジョアキン・シルベーリョ・ドス・ヘイスの裏切りによって、蜂起は未遂に終わり、関係者は一網打尽に逮捕されてしまいます。いわゆる“ミナスの陰謀”です。

 裁判では、革命に関与したグループのうち、最も身分の低かったチラデンチスにすべての責任を押し付ける形で彼にのみ死刑判決が下され、1792年4月21日、チラデンチスはリオデジャネイロのサン・ドミンゴス刑場の絞首台で露と消えました。刑の執行直前、チラデンチスは絞首台の上から「自分は人間が求める自由のために死ぬ」と叫びましたが、このことはポルトガル当局をさらに激昂させることになり、処刑後の遺体は、見せしめのため、バラバラにされたうえでリオ・ミナス街道とビラ・リーカで晒しものにされています。
 
 その後、ブラジルが独立すると、チラデンチスは“テロリスト”から一転して独立の義士として英雄になり、1926年に建設された議事堂には彼の名前が付けられたほか、その正面には、彼の像も建立されることになったというわけです。

 さて、現在、昨年11月の現地取材をもとに、リオデジャネイロに関する本を今春に刊行すべく準備を進めています。例によって、原稿の方は遅々として進まない状況ではあるのですが、いずれ具体的な書名・刊行日などが決まりましたら、このブログでもご報告していく予定ですので、よろしくお願いいたします。


 ★★★ トーク・イベントのご案内 ★★★

 2014年1月2日より、東京・両国の江戸東京博物館で大浮世絵展がスタートしますが、会期中の1月24日13:30より、博物館内にて「切手と浮世絵」と題するトーク・イベントをやります。

 参加費用は展覧会の入場料込で2100円で、お申し込みは、よみうりカルチャー荻窪(電話03-3392-8891)までお願いいたします。展覧会では、切手になった浮世絵の実物も多数展示されていますので、ぜひ遊びに来てください。

 なお、下の画像は、展覧会と僕のトーク・イベントについての2013年12月24日付『讀賣新聞』の記事です。

大浮世絵展・紹介記事


 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★   

 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は2月4日(原則第1火曜日)で、ついで、3月4日に開催の予定です。時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


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この記事のコメント
#2317
47歳の誕生日おめでとうございます、一番脂の乗っている時代ですね。これからのますますの活躍を期待しています。
2014-01-22 Wed 21:20 | URL | アラベスク #h9JS9w2c[ 内容変更] | ∧top | under∨
#2319 コメント
・アラベスク様
 ありがとうございます。これからもよろしくお付き合いください。
2014-01-31 Fri 21:59 | URL | 内藤陽介 #-[ 内容変更] | ∧top | under∨
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