内藤陽介 Yosuke NAITO
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 トリニダードのガンジー
2014-05-30 Fri 13:39
 今日(30日)は、カリブ海のトリニダード・トバゴでは、1845年にインド系移民が最初に到着したことを祝う“インド人到達の日”の祝日だそうです。以前、ガイアナの“インド人到達の日”について取り上げましたので、トリニダード・トバゴについても無視するわけにはいかないでしょう。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      トリニダードトバゴ・ガンジー像

  これは、1970年3月2日にトリニダード・トバゴで発行されたガンジー100年の記念切手のうち、トリニダード島サンフェルナンドのガンジー像を取り上げた1枚です。ガンジーが生まれたのは1869年10月2日のことで、生誕100周年は1969年のはずですが、切手はそれから5ヶ月遅れの発行となりました。

 さて、1834年、英国の支配下で奴隷制が廃止されたことを受けて、サトウキビやカカオのプランテーションが行われていたトリニダード島でも、労働者の不足を補うため、インドからの移民を受け入れることになりました。その第一陣がトリニダード島に上陸したのが1845年5月30日のことで、以後、1917年のまで間に、約14万8000人のインド人が、主にウッタル・プラデーシュ州とビハール州からトリニダード島およびトバゴ島に渡り、農場での過酷な労働に従事しました。ちなみに、現在のトリニダード・トバゴのうち、彼らの子孫を含むインド系は人口の約4割を占めています。

 トリニダード・トバゴが“インド人到達の日”を始めて祝ったのは、1845年から100周年にあたる1945年のことで、サン・フェルナンド(首都ポート・オブ・スペインの南42キロの地点にあるトリニダード・トバゴ最大の都市)のスキナー公園で植民地総督臨席のもとで行われた記念式典には、“インド”を代表する名士として、ガンジーも祝賀のメッセージを寄せています。

 その後、1948年にガンジーが暗殺されると、トリニダード・トバゴのインド系社会は彼を悼み、インドからガンジーの銅像を取り寄せ、1845年に式典が行われたスキニー公園に銅像を設置しました。今回ご紹介の切手に取り上げられているのが、その銅像です。

 なお、トリニダード島内には、首都のポート・オブ・スペインにもガンジー像があるのですが、こちらは杖をついて歩いている姿ですので、切手に取り上げられたスキニー公園の像とは容易に区別することができます。

 さて、ことし(2014年)は、わが国とカリブ共同体(旧英領を中心にカリブの14か国1地域が加盟。トリニダード・トバゴも加盟国です)の事務レベル協議開始後20年が経過した年であるとともに、ジャマイカならびにトリニダード・トバゴとの国交樹立50周年にもあたることから、“日・カリブ交流年”とされています。

 8月1-3日、東京・墨田区で開催が予定されている<全日本切手展2014>でも、これにちなみ、外務省の認定を受けた“日・カリブ交流年”の行事として“カリブ切手展”を併催の予定です。今後も、同展の事前プロモーションを兼ね、機会を見つけてカリブ共同体加盟諸国・地域の切手をご紹介していきたいと考えておりますので、よろしくお付き合いください。

 *本日午前中、カウンターが137万PVを越えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。  


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       中日・講座チラシ    中日・講座記事

 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。

 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。

 詳細は、こちらをご覧ください。

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