内藤陽介 Yosuke NAITO
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 コロンビアに続いてギリシャ
2014-06-25 Wed 11:08
 今年もまた、朝鮮戦争の始まった“ユギオ(韓国語で625の意)”がやってきました。現在開催中のサッカーW杯は、日本はコロンビアに負けて決勝トーナメントへの進出は果たせませんでした。この結果、1次リーグC組からは日本戦以前に決勝進出を決めたコロンビアに続き、ギリシャが決勝に進むことになりました。というわけで、昨日のコロンビアの記事と平仄をあわせる意味で、きょうはギリシャの朝鮮戦争関連でこんなモノをもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ギリシャ国連軍宛カバー

 これは、朝鮮戦争末期の1953年5月6日、アテネから朝鮮半島に派遣されたギリシャ軍の兵士宛に差し出された軍事郵便のカバーです。

 朝鮮践祚の勃発後、国連の要請を受けたギリシャは、第2次大戦と戦後のギリシャ内戦に参加したヴェテランを中心に、空軍および陸軍の兵力を朝鮮に派遣しています。

 このうち、空軍からは、輸送機のダグラスC-47sが7機と67名の将兵が1950年11月11日にエレフシナ空軍基地を出発し、12月3日、韓国に上陸しました。ギリシャ空軍は直ちに米空軍と合流し、1951年5月14日以降、ソウル近郊の金浦空港を拠点に、1955年5月23日まで2916回、計1万3777時間の輸送業務に従事し、韓国・国連側の7万568名(うち負傷者9243名)と大量の物資を運搬しました。

 一方、陸軍に関しては、当初、旅団規模の兵力の派遣が計画されていましたが、1950年秋に国連軍が38度線を越えて中朝国境まで到達したことを受けて、大隊規模の派遣に縮小され、当初は、ギリシャ陸軍の第1、第8、第9歩兵師団からの志願者849名で構成されることになりました。なお、国連軍に参加したギリシャ軍は“スパルタ大隊”と呼ばれています。

 スパルタ大隊は1950年11月15日にピレウス港を出航し、12月9日に釜山に上陸。16日に水原に移動し、米第7騎兵連隊の指揮下に入り、38度線近くの陣地争奪戦で中国人民志願軍と戦いました。中国人民志願軍との戦闘では損耗も激しかったため、1951年8月23日には兵力は1063名に倍増され、1953年7月の休戦までその規模が維持されています。具体的な戦闘としては、1951年10月3-10日、28名の戦死者を出しながら丘の占領に成功した“スコッチ・ヒル(313高地)の戦い”等が有名です。

 休戦後もギリシャ軍は停戦監視のために朝鮮駐留を続けたため、兵力は1955年4月の時点で2163名にまで拡大しました。しかし、1955年9月、トルコ最大の都市イスタンブルで大規模な暴動が発生し、ギリシャ系住民が多数殺害されると、ギリシャ政府は事態に対処するため、同年12月までに191名の連絡要員を残してスパルタ大隊を引き揚げさせました。その後、朝鮮駐留のギリシャ軍は縮小を重ね、1958年5月、最後まで残っていた10名が帰国しています。

 さて、現在、朝鮮戦争を題材とした本を今夏に刊行すべく、準備を進めています。正式なタイトルや刊行日などが決まりましたら、随時、このブログでもご案内していきますので、よろしくお願いいたします。


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       中日・講座チラシ    中日・講座記事

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