内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 W杯はドイツが優勝
2014-07-14 Mon 22:56
 ブラジルで開催されていたサッカーのW杯は、ドイツの優勝で幕を閉じました。というわけで、きょうは最近入手したドイツ関連のマテリアルの中から、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      東独・ピカソの鳩絵葉書     東独・ピカソの鳩絵葉書(裏)

 これは、1950年11月に英国シェフィールドで開催される予定だった“平和擁護世界大会”に際して東ドイツで制作された絵葉書とその裏面で、絵面にはピカソの“平和のハト”が大きく取り上げられています。

 平和擁護世界大会は、国際平和の実現と擁護を目的とする国際組織というのが建前ですが、実際には冷戦下の東側諸国から西側へのプロパガンダ色が濃厚な団体でした。このため、1949年4月にパリで第1回大会が開かれた際には、フランス政府が東側諸国代表の入国を拒否したため、チェコ・スロヴァキアのプラハでも会議が同時に行われています。今回ご紹介の葉書の第2回大会に関しても、当初は英国のシェフィールドで行われる予定でしたが、英国政府により入国拒否となった関係者が多かったため、実際には、11月16日から22日の日程で、ポーランドのワルシャワで開催されています。

 ちなみに、この間の1950年3月に開催された平和擁護世界大会第3回常任委員会では、(1)原子兵器の無条件使用禁止、(2)原子兵器禁止のための厳格な国際管理の実現、(3)最初に原子兵器を使用した政府(=米国)を人類に対する犯罪者とみなす――とする“ストックホルム・アピール”が採択され、全世界に署が呼び掛けられています。 

 ちなみに、ワルシャワで行われた第2回平和擁護世界大会には81か国から2065人が参加。朝鮮戦争で北朝鮮が崩壊寸前に追い込まれるという状況の中で、「われわれは朝鮮でいま行われている戦争が朝鮮人民に計り知れない不幸をもたらしているのみならず新しい世界戦争に発展する脅威をはらんでいる点を重視し、この戦争の終結、外国軍隊の朝鮮撤退、朝鮮人民の代表が参加しての南北朝鮮の国内紛争の平和的解決を主張する」とのアピールを採択したほか、日本と西ドイツの“再軍備”を非難し(ただし、組織の性格上、東ドイツやポーランドの“再軍備”は全く問題視されていません)、米国に対して(のみ)核兵器の使用禁止が呼び掛けられました。

 一方、第二次大戦中の1944年、フランス共産党に入党したパブロ・ピカソは、共産主義者として1949年4月の第1回平和擁護世界大会のポスターを制作しました。そのポスターは鳩を大きく取り上げたもので、大いに人気を博したものであったため、その後も、ピカソは平和運動のシンボルとして好んでハトを描くようになり、その多くは、著作権フリーの素材として、切手のみならず、さまざまな場所で用いられています。現在、鳩を平和のシンボルとするイメージが世界的にも定着するようになったのは、ピカソの影響が大きかったといわれています。

 さて、以前のブログでも少し書きましたが、現在、『朝鮮戦争』と題する拙著を今夏に刊行すべく、準備を進めています。すでに、本文の原稿はできあがっており、現在、粛々と編集作業を進めているところで、8月の全日展の前にも見本ができあがってきそうです。正式なタイトルや刊行日などが決まりましたら、随時、このブログでもご案内していきますので、よろしくお願いいたします。

*昨晩、カウンターが139万PVを越えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。 

 ★★ 講座「切手を通して学ぶ世界史:第一次世界大戦から100年 」のご案内 ★★ 

       中日・講座チラシ    中日・講座記事

 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。

 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。

 詳細は、こちらをご覧ください。

 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。
 

 ★★★ 『外国切手に描かれた日本』 電子書籍で復活! ★★★

      1枚の切手には 思いがけない 真実とドラマがある

    外国切手に描かれた日本(表紙)     外国切手に描かれた日本(ポップ) 
    光文社新書 本体720円~

 アマゾン紀伊国屋書店ウェブストアなどで、6月20日から配信が開始されました。よろしくお願いします。(右側の画像は「WEB本の雑誌」で作っていただいた本書のポップです)


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | ドイツ:東ドイツ | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< モスクワ地下鉄で脱線事故 | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  マラカナン・スタジアムの切手>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/