内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 雨の十五夜
2014-09-08 Mon 22:36
 きょうは旧暦8月15日の中秋節、いわゆる十五夜です。あいにく、東京は雨が降っていて月が見えませんので、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      月清し~

 これは、1989年2月13日、奥の細道シリーズ第9集として発行された「月清し遊行のもてる砂の上」の句を題材とした切手です。ちなみに、連刷切手の絵は後藤純男の作品「月光」で、書は村上三島が担当しています。

 元禄2年3月27日(1689年5月16日)、「奥の細道」の旅に出た芭蕉は、8月14日の夕暮れ、敦賀に着きました。夕食後月が格別美しいので、土地の気比大明神に参詣し、「社頭神さびて、松の木の間に月のもり入たる、おまへの白砂、霜を敷るがごとし」と記し、「月清し~」の句を詠みました。句にある「遊行のもてる砂の上」とあるのは、その昔、気比大明神の門外にあった沼を、遊行二世の他阿上人が大願発起し、みずから「草を刈、土石を荷ひ泥渟をかはか」した事績を記念して、代々の遊行上人も儀式として神前に白砂を盛り上げているようすを詠んだものです。

 「月清し~」の句を詠んだ晩は、芭蕉が「その夜、月ことに晴れたり」と記したとおり、実に見事な眺めだったため、芭蕉は境内で「あすの夜もかくあるべきにや」と宿の主人に尋ねます。これに対して、主人の返事は、「越路の習ひ、猶明夜の陰晴はかりがたし」というものでしたが、果たして、翌日はあいにくの雨となり、芭蕉は十五夜を月を愛でることはできませんでした。

 中秋の名月の切手は数多くありますが、十五夜の月を見られなかったエピソードにまつわる切手というのは決して多くはないでしょう。雨の十五夜にちなむ切手として、ご紹介した次第です。


 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から、毎月1回(原則第1火曜日:10月7日、11月4日、1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・現代コリア事情 時間は13:00-14:30です。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:50-17:00です。

 初回開催は4月1日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

 お待たせしました。約1年ぶりの新作です!

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | 日本:昭和・1985~1989 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< 錦織は準優勝 | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  首相、バングラデシュ訪問>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/