内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の国々:ルーマニア
2014-09-25 Thu 22:39
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2014年10月1日号が刊行されました。僕が担当しているメイン特集「世界の国々」のコーナーでは、今回はルーマニアを取り上げました。その記事の中から、こんなモノをご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      コマネチ絵葉書

 これは、ナディア・コマネチの写真を取り上げた公式記念絵はがきに、ルーマニア発行のモントリオール五輪の記念切手を貼って記念の消印を押したもので、写真の太もも部分には、彼女の自筆サインも入っています。

 “白い妖精”と呼ばれたナディア・コマネチは、1961年11月12日、モルダヴィア地方バカウ県のオネシュティで生まれました。

 1965年に権力を掌握したニコラエ・チャウシェスクは、国威発揚の手段としてスポーツに力を入れ、1969年、国立体操専科学校(現ナディア・コマネチ体操学校)を設立します。ここに入学した7歳のナディアは、同年の国内選手権で13位に入賞したのを皮切りに頭角を現し、1975年の欧州選手権では、種目別の床で銀メダルとなったのを除き個人総合、全種目別で金メダルを獲得しました。

 さらに、1976年、14歳の彼女はモントリオール五輪に出場。段違い平行棒と平均台の演技で近代五輪史上初の10点満点をたたき出し、個人総合と併せて3つの金メダルを獲得し、世界最強といわれていたソ連勢を蹴散らします。

 いちやく国家の英雄となったコマネチはチャウシェスク政権の広告塔となり、満足なトレーニングもできないまま次第に消耗。環境の変化や周囲の重圧によるストレスから、衝動的に自殺を企て、病院に担ぎ込まれたこともありました。

 それでも、1979年の世界選手権では個人総合優勝を果たしたほか、1980年のモスクワ五輪でも個人総合で銀、平均台と床で金メダルを獲得。頂点に立ったまま、翌1981年に引退します。

 引退後の彼女は、“英雄”の亡命を恐れたチャウシェスク政権により厳しい監視下に置かれたばかりか、チャウシェスクの二男ニクに愛人関係を強要されるなど、苦悩の日々を余儀なくされていましたが、1989年11月27日、ブカレストを脱出して西部の国境を越え、ハンガリー経由でオーストリアに入り、米国亡命を果たします。

 皮肉なことに、彼女が祖国を捨てた直後の1989年12月、ルーマニアでは民主革命が発生し、彼女を翻弄し続けたチャウシェスク革命はあっけなく崩壊しました。

 その後のコマネチは、米国で元五輪金メダリスト(体操)のバート・コナーと結婚。オクラホマシティで体操教室やスポーツ関連会社を経営するとともに、チャリティ活動も精力的に行っています。

 さて、今回の『世界の切手コレクション』の「世界の国々」では、今回ご紹介したコマネチのほか、スタンペディア株式会社のご協力を得て、オードリー・ヘップバーン主演の映画『シャレード』に登場する珍品切手のモデルとなったモルダヴィアの牛についてもページを取ってご紹介しております。また、今号からは、隔週で「日本切手の歴史」と題する新連載もスタートしております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

 * 本日未明、カウンターが142万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、この場をお借りして、お礼申し上げます。


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