FC2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 あすからヨーロッパ切手展
2014-10-09 Thu 12:19
 あす・あさって(10・11日)の2日間、東京・目白の切手の博物館にて「第2回ヨーロッパ切手展」が開催されます。今回のお題は、今年日本との国交150周年を迎えた“スイス”で、展覧会はスイス大使館の国交樹立150周年記念事業の認定を受けています。内藤も第二次大戦中のスイス・ジュネーヴ経由でやり取りされたレターシートのミニ・コレクションを展示します。というわけで、その作品の中からこのマテリアルをご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      レターシート・エジプト    レターシート・エジプト(裏)

 戦時下の捕虜等の通信手段の一つとして、差出人が赤十字社支給の専用のレターシートに通信文(上の画像だと左側の中ほど)を書いてそれをスイスのジュネーヴの赤十字本部経由で名宛人に送り、受け取った名宛人は自分が受け取ったシートを使って再びジュネーヴ経由で捕虜等に返信する方式があります。

 今回ご紹介のレターシートもその一例で、差出人のアミセル氏は、1943年6月27日、カイロの赤十字委員会から支給されたシートに25語以内の文章を書いて本国宛に差し出しました。その後、シートはエジプト当局の検閲を受けてからジュネーヴの赤十字本部に送られ、そこから、ドイツ赤十字社を経て親独ヴィシー政権に引き渡され、宛先のマルセイユまで届けられました。

 一方、レターシートを受け取ったアロンベール氏は、1943年10月2日、このシートの裏面(上の画像だと右側)に返信を書き、折りたたんで封をした後、1フラン50サンチームの切手を貼ってリヨンの担当窓口(おそらく、個人的な事情でマルセイユからリヨンに移っていたのでしょう)に提出。その後、シートはジュネーヴの赤十字本部を経てエジプトに送られ、当局の検閲の後、アミセル氏に渡されました。ついでですので、返信時に折りたたまれた状態でのシートの画像も下に貼っておきます。この状態だと、封をしていた痕跡もわかりやすいと思います。

      レターシート・エジプト(折りたたみ)   レターシート・エジプト(折りたたみ・裏)

 第二次大戦前後の郵便物をそれなりに集めていると、時折、この類のレターシートも集まってきます。ちょっと特殊なケースですし、潤沢に資料があるという分野でもありませんので、なかなかまとめる機会がなかったのですが、今回の切手展は“スイス”がお題ということなので、思い切って、手元の分を国別・タイプ別に簡単に整理してみました。体系的に集めてきたわけでもなければ、あまり知識のある分野でもありませんので、展示にはいろいろと不備や誤りもあるでしょうが、競争展ではありませんので、中立国のスイスが戦時下の郵便交換において重要な役割を果たしていたことを示すひとつの材料として、気楽にご覧いただけると幸いです。

 なお、僕以外のコレクションは、有名なバーゼルの鳩を含むスイス初期の切手のコレクションを始め、かなり見ごたえのある内容になっております。入場は無料ですので、よろしかったら、ぜひ遊びに来ていただけると幸いです。
 

 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 インターネット放送・チャンネルくららにて、10月8日より、内藤がレギュラー出演する新番組「切手で辿る韓国現代史」が毎週水曜日に配信となります。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)
 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から、毎月1回(原則第1火曜日:10月7日、11月4日、1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 初回開催は10月7日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

 お待たせしました。約1年ぶりの新作です!

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | フランス:ヴィシー政権 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< 東京五輪50年 | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  ノーベル物理学賞に日本人3氏>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/