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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 旺角の民主派、強制排除
2014-11-27 Thu 22:59
 香港の警察当局は、きのう(26日)、約2カ月にわたって民主派がデモを続けてきた九龍地区の繁華街・旺角(モンコック)の彌敦道(ネイザン・ロード)に設置されたバリケードやテントを撤去し、デモ参加者も強制排除して彌敦道を“開通”させるとともに、2日間で159人を逮捕しました。北京のAPECが終わった途端になんとも露骨なやり方ですが、そうであればこそ、久しぶりの香港の民主派応援企画として、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      彌敦道・絵葉書    彌敦道・絵葉書裏面

 これは、1924年に香港からドイツ宛の絵葉書で、当時の彌敦道の風景が取り上げられています。

 香港の為政者であった英国人が現在の彌敦道の開発に乗り出したのは、まだ、九龍市街地が正式に彼らに割譲される以前の1860年のことでした。はじめは、この通りは当時の香港総督ウィリアム・ロビンソンにちなんで羅便臣道(ロビンソン・ロード)と呼ばれていましたが、香港島にも同じ名前の通りがあったため、20世紀初めになって、やはり当時の総督マシュー・ネイザンにちなんで彌敦道と改名されました。ネイザンはこの通りの大規模な拡張工事に着手したが、当初は意味なく大きな通りだと酷評されたこともあったそうです。

 さて、彌敦道は、半島酒店(ペニンシュラ・ホテル)と香港喜來登酒店(シェラトン・ホンコン)の間の地点を南端として北に延びています。

 この通りの左側を少し歩いて、北京道(ペキン・ロード。のぞきこむと上海料理の名店、滬江大飯店のド派手なネオン看板が見えます)にぶつかる交差点、中国旅行社の看板があるあたりが地下鉄の尖沙咀(チムサチョイ)の駅の一番南側、Eの出口になります。通りの右側に見えるのが南アジア系の連中がたむろしている重慶大廈(チョンキン・マンション)。その隣はガラス張りのカフェが目を引く金域假日酒店(ホリデイ・イン・ゴールデンマイル)があります。

 さらに通りを北上すると、九龍公園があり、目の前には大理石のドームを持つ九龍清眞寺(モスク)が公園の緑からくっきりと浮かび上がって見えます。その後ろにショッピング・モールの柏麗購物大道(パークレーン・ショッパーズ)が400メートルほど続いて警察署のある交差点にぶつかります。

 だいたい、このショッピング・モールのあたりまでが、“黄金の1マイル”と呼ばれていて、道路の両側に看板が突き出し、多数の店やホテルが並ぶ、いかにも香港らしい風景として紹介されるエリアです。

 ここまで来ると、地面の下の地下鉄は佐敦駅の近くになりますが、このエリアに入ると、繁華街は途端に地元客を意識した店の割合が高くなります。ちなみに、ナイト・マーケットで有名な廟街(テンプル・ストリート)は佐敦の駅から先のところを、西にちょっと入ったところで、廟街の名前の由来となった天后廟の南側にあるのが九龍中央郵便局です。

 さらに、通りを北上すると、地下鉄の油麻地、そして、今回問題となった旺角の駅の上を通り、次の太子(プリンス・エドワード)駅を越えて3分ほど歩くと彌敦道は、九龍市街地と新界の境界にあたる界限街(バウンダリー・ストリート)とぶつかって終点となります。

 なお、香港・九龍市街地の開発の歴史については、拙著『香港歴史漫郵記』でもいろいろとご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 

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 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
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