内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の国々:ギニア
2014-12-30 Tue 11:02
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2014年12月31日号が、先週、刊行されました。僕が担当しているメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回は西アフリカのギニアを取り上げました。その記事の中から、こんな切手をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      ギニア・独立記念

 これは、1959年にギニアで発行された独立1周年の記念切手で、初代大統領のセク・トゥーレとギニア地図が描かれています。

  第二次大戦後、アフリカのフランス植民地では民族運動が活発になり、仏領ギニアでも、かつてサモリ帝国を率いてフランスに抵抗したサモリ・トゥーレの曾孫で郵政職員出身のセク・トゥーレが、1947年にアフリカ民主連合の支部ギニア民主党(PDG)を結成し、激しい独立運動を展開していました。

 一方、フランス本国は、1958年に第五共和政憲法を公布し、本国と植民地の関係を、共和国(本国・海外県・海外領土)と共同体構成国からなるフランス共同体に改編し、共同体構成国には、外交・国防・通貨・経済などの権限を除き、大幅な自治を認めることとしました。

 同憲法の可否をめぐり、1958年9月25日、仏領西アフリカ全域で国民投票が実施され、ほとんどの仏領植民地はこれを受け入れ、この時点ではフランス共同体内の自治共和国となります。しかし、唯一ギニアのみは、賛成5万6981、反対13万6324で新憲法にノンを突き付け、10月2日に完全独立しました。

 この結果に激怒したフランスは、ギニアの独立は認める一方、ギニアとの国交を断絶(1975年に回復)し一切の援助を停止。そればかりか、植民地時代に建設した道路などの公共インフラを破壊し、官公庁の書類はもちろん、机や椅子、さらには便器にいたるまですべて破壊ないしは持ち去っていきました。今回ご紹介の切手も、フランスとの国交断絶により、フランス製の切手の供給が途絶えたため、英国で製造されたモノです。

 独立に際して、初代大統領となったトゥーレは「隷属の下での豊かさよりも自由のもとでの貧困を選ぶ」と高らかに宣言しましたが、新生ギニアの国家機能は麻痺状態から出発。豊富な水と地下資源に恵まれていたはずのギニアはあっという間に世界最貧国に転落してしまいます。

 このため、トゥーレはソ連の支援を受けて難局を乗り切ろうと考え、社会主義路線を採択するとともに、PDG一党独裁下で反対派を徹底的に弾圧するなどの恐怖政治を展開。500万人と言われた人口のうち、200万人がセネガルなど隣国に難民として脱出しました。

 しかし、トゥーレの社会主義路線は惨憺たる失敗に終わり、背に腹は代えられなくなったギニアは一党独裁体制を維持したまま次第に西側諸国にも接近。1975年にはフランスとの国交を回復し、1979年には当時のフランス大統領ジスカールデスタンの訪問を受け入れて和解しました。

 結局、1984年にトゥーレが現職大統領のまま亡くなると、無血クーデターによりランサナ・コンテ大佐が政権を掌握。コンテは社会主義路線を放棄し、自由主義経済への転換を目指しましたが、政治の腐敗や経済難は解消されず、現在なおギニア国家の苦境は続いています。

 さて、『世界の切手コレクション』12月31日号の「世界の国々」では、ギニアの近現代史を、①仏領ギニアの成立まで、②独立後の展開に分けてまとめているほか、伝統的な楽器や民族衣装、トゥーレ死後の長期独裁政権を担ったランサナ・コンテの切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

 なお、年末年始の特別スケジュールで、2015年1月7日号はすでに12月27日に発売されておます。この号の「世界の国々」はアゼルバイジャンを特集していますが、こちらについては、年明けにこのブログでもご紹介する予定です。


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      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
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 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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