内藤陽介 Yosuke NAITO
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 アタリの番号は27と30
2015-01-19 Mon 12:39
 “平成27年お年玉付年賀はがき”の抽選会が、きのう(18日)、東京・東京丸の内のJPタワーで行われ、年賀小型シートの当選番号は27と30に決まりました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      年賀小型シート(2015)

 これは、きょう(19日)から引換が始まった今年(2015年)の年賀小型シートです。かつて成人の日が1月15日に固定されていた時代には、年賀はがきの抽選が成人式と並ぶ1月15日の風物詩となっていたわけですが、いわゆるハッピーマンデーの導入により、成人の日が1月の第2月曜日となったことで、その前提が大きく変わってしまい、抽選日も近年は1月下旬の日曜日ということで毎年変わっています

 さて、今年の年賀切手のうち、小型シートに収められているのは、50円切手が信州中野土人形の“ひつじ”、80円切手が岩井の木彫十二支の“ひつじ”です。

 信州中野の土人形には、奈良家が制作する京都伏見系の“中野人形”と、西原家が制作する愛知三河系の“立ヶ花人形”があり、両者の総称として“郷土玩具 中野土人形”との名称がつかわれています。今回の切手に取り上げられたのは、このうちの中野人形のほうです。

 中野人形は、江戸時代後期の文化・文政年間(1804-1828)に初代奈良栄吉が京都へ福寿草の商いに行き、伏見街道に並んだ土人形に心をひかれ、その人形型を譲り受けたほか、更に夫婦者の職人を中野に呼び寄せ、作り方を習い制作したのが始まりといわれています。切手に取り上げられた人形は、現在の五代目奈良久雄の作品です。

 一方、80円切手に取り上げられた岩井の挽き物玩具のルーツは、江戸時代中期に中国山脈の鞍部作州の人形仙に住んでいた木地師の小椋佐助一家が因幡吉岡に移住したことに求められます。

 小椋家は、木地師の祖とされる文徳天皇の第一皇子、推喬親王が、中央を離れて近江の小椋の庄に隠棲して仏道修行をしていた際に、経軸が回転するのを見てろくろを考案し、供奉の者に小椋の姓を与えてその技術を伝授したことに始まるとされる一族で、佐助の子孫は明治に入ってから岩井温泉に移り、盆、茶入れなどの茶道具や独楽、臼、壷などを挽いていました。

 その後、小椋家に生まれた幸治は、地元特産のチシャ(エゴ)の木を使い、挽物細工で形を作った後、そのうえに胡粉を塗り泥絵具で彩色する“岩井挽物人形”を1934年に創作。同年開催の第21回商工省工芸展覧会で入選を果たしました。また、1960年には日本手工芸品対米輸出計画に基づく巡回展にも出品され、世界進出を果たしています。ちなみに、岩井の挽物玩具は、昭和34年(辰年)用の年賀切手にも取り上げられたことがあります。

 なお、お年玉の小型シートの歴史や、年賀切手と切手に取り上げられた郷土玩具については、拙著『年賀状の戦後史』でも詳しくご説明しておりますので、この機会に、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。

 * 僕宛の今年の賀状の中では、石山俊彦さん、若林昭弘さん、渡辺定顕さんから頂戴した3通がアタリでした。この場をお借りして、お礼申し上げます。

 
 ★★★ イベント「みんなで絵手紙」(2月8日)のご案内 ★★★

      狛江絵手紙チラシ・表     狛江絵手紙チラシ・裏

 2月8日(日) 10:00-17:00に東京・狛江のエコルマホールにて開催のイベント「みんなで絵手紙 見て、知って、書いて、楽しもう」のトークイベントに内藤陽介が登場します。内藤の出番は13:30-14:15。「切手と絵・手紙」と題してお話しする予定です。是非、遊びに来てください。主宰者サイトはこちら。画像をクリックしていただくと、チラシの拡大画像がごらんになれます。


 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 

       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) 

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は2月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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