内藤陽介 Yosuke NAITO
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 気球で太平洋横断に挑戦
2015-01-25 Sun 21:20
 ガス気球で太平洋横断を目指す米国人のトロイ・ブラッドリーさんらが、きょう(25日)、佐賀市を飛び立ちました。米中西部まで約う9600kmの飛行に成功すれば、1981年に日本人実業家・ロッキー青木氏(故人)が樹立した飛行距離8382.54kmの世界記録を更新するそうです。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      小判12銭

 これは、1877年に発行された額面12銭の普通切手(小判切手)で、四隅には当時の気球が描かれています。

 西南戦争さなかの1877年、熊本城包囲戦で使うべく、政府軍は築地の海軍省操練所で2個の気球を打ち上げ実験を行いました。これが、日本製の気球第1号となります。

 ところが、この時の気球は、ひとつはその場で破裂、もうひとつは係留していた綱が切れ、近郊の漁村に飛ばされてしまいます。漂着した気球に遭遇した漁民は“ラッキョウの化物”を棒で叩きましたが、中から異臭を放つ水素ガスが流れ出すと恐れをなして逃げ出したといわれています。

 その後、政府は気球を作り直しましたが、こんどは打ち上げ前日の4月14日に熊本城が解放されたため、実権は中止されました。

 今回ご紹介の切手は、それから2ヵ月半後の6月29日、文明開化の象徴として気球を描いたものですが、結果的に、日本最初の気球を揚げることに奮闘した人々の苦労をねぎらうかのようなタイミングとなりました。

 なお、実際に、日本製の気球が初めて揚がったのは、翌1878年の士官学校の開校式でのことで、1972年の趣味週間切手に取り上げられた「気球揚がる」の絵は、1890年10月12日、英国人パーシヴァル・スペンサーが行った横浜公園での“気球乗り”のパフォーマンスを見物する女性を描いたものです。(ただし、切手では肝心の気球はトリミングでカットされていますが)


 ★★★ イベント「みんなで絵手紙」(2月8日)のご案内 ★★★

      狛江絵手紙チラシ・表     狛江絵手紙チラシ・裏

 2月8日(日) 10:00-17:00に東京・狛江のエコルマホールにて開催のイベント「みんなで絵手紙 見て、知って、書いて、楽しもう」のトークイベントに内藤陽介が登場します。内藤の出番は13:30-14:15。「切手と絵・手紙」と題してお話しする予定です。是非、遊びに来てください。主宰者サイトはこちら。画像をクリックしていただくと、チラシの拡大画像がごらんになれます。


 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 

       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) 

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は2月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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