内藤陽介 Yosuke NAITO
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 スカイマークが再生法申請
2015-01-29 Thu 11:27
 国内航空会社3位で経営不振に陥っていたスカイマークが、きのう(28日)、自主再建を断念し、民事再生法の適用を東京地裁に申請しました。負債総額は約710億円で、運航は継続する相です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      フランス・エアバスA380

 これは、2006年にフランスが発行した航空切手で、スカイマークが購入するのしないので揉めていた(いる)エアバス社のA380が描かれています。

 スカイマークは、1996年11月、いわゆる規制緩和による新規参入航空会社の第1号として、当時のエイチ・アイ・エス社長である澤田秀雄らの出資により設立され、1998年に羽田 - 福岡線で運航を開始しました。

 スカイマークは、機内サービスを簡素化し、普通運賃を他航空会社の普通運賃の半額程度に抑えることで、当初は平均搭乗率80%以上を記録しましたが、JAL・ANAが値下げ攻勢で対抗したため次第に搭乗率は下落。平均搭乗率が60%を切ることが多くなり、経営は赤字となります。その後、自社による副操縦士の教育プログラムや自社整備の拡大、航空運賃の見直しなどにより、一時的に黒字を出しものの、2003年頃には累積赤字が130億円に達しました。このときは、インターネットサービスプロバイダ のゼロ株式会社会長・西久保愼一が増資を引き受け、2004年に同社がスカイマークと合併し社長に就任することで生き延びています。

 その後、最新鋭機ボーイング737-800への機材更新や、整備・運航・サービス体制の全社的かつ抜本的見直しなどにより業績は回復し、2008年3月期には黒字を確保しました。

 こうした中で、スカイマークは国際線参入を目指して、2010年11月、エアバスのA380の購入について基本合意し、2011年2月1、6機(うち2機はオプション)の購入契約を正式に締結します。

 A380は、世界初の総2階建てジェット旅客機で、初飛行は2005年4月27日。完成披露の時点ではボーイング747を抜いて、史上最大・世界最大の旅客機でしたが、JAL・ANAの両社は、ダウンサイジングと多頻度運航が時代の流れという認識の下、非効率な大型機の導入は採算に合わないとして導入しませんでした。

 スカイマークは、この点でJAL・ANAとは逆の方針に活路を見出そうとしたわけですが、2010年代以降、格安航空会社(LCC)の参入が相次ぎ、価格競争力が低下していたことに加え、円安による燃料費の高騰や航空機リース料なども負担となり、資金繰りが悪化。このため、2014年7月、スカイマークは、エアバスに対してA380(2機)の導入延期と4機の契約解除を打診しました。これに対して、エアバスは、経営改善のためにスカイマークに大手航空会社の傘下に入ることを要求し、これを拒否して契約をキャンセルした場合は“違約金”を請求すると主張。経営の独立性を確保したいスカイマークはこれを受け入れず、購入キャンセル問題については、現在なお、決着がついていません。

 今後、スカイマークの当面の資金繰りは投資会社のインテグラルが支えることにまりますが、本業の再生に向けてはANAグループが支援に加わる案が有力とみられています。


 ★★★ イベント「みんなで絵手紙」(2月8日)のご案内 ★★★

      狛江絵手紙チラシ・表     狛江絵手紙チラシ・裏

 2月8日(日) 10:00-17:00に東京・狛江のエコルマホールにて開催のイベント「みんなで絵手紙 見て、知って、書いて、楽しもう」のトークイベントに内藤陽介が登場します。内藤の出番は13:30-14:15。「切手と絵・手紙」と題してお話しする予定です。是非、遊びに来てください。主宰者サイトはこちら。画像をクリックしていただくと、チラシの拡大画像がごらんになれます。


 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 

       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) 

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は2月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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