内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の国々:ソロモン諸島
2015-02-18 Wed 11:31
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2015年2月18日号が、先週刊行されました。僕が担当しているメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はソロモン諸島を取り上げています。その記事の中から、こんなモノをご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

       ソロモン諸島・貝貨

 これは、1979年にソロモン諸島で発行された貝貨(アクセサリーとして加工された状態のモノ)の切手です。

 ソロモン諸島は、南太平洋のメラネシアのうち、ニューギニア島東方の100余の島々で、地域概念としては、ブーゲンビル島を含みますが、行政的にはブーゲンビル島はパプア・ニューギニアの支配下にあるため、国家としての“ソロモン諸島”の総面積は、同島を除く範囲となっています。国民の9割以上はメラネシア系ですが、彼らの間には部族間対立が存在しています。

 1978年7月7日、英連邦王国の一国として独立後、政治・経済の中心地であるガダルカナル島へは、隣のマライタ島からの移住者が急増。このため、もともとの島民と移住者との対立が激化し、流血の事態にまで発展したため、ソロモン諸島政府の要請を受けて、2003年7月、オーストラリアとニュージーランドの軍、警察約2200人が出動する騒ぎになりました。また、人口的には0.3%に過ぎない華人が経済的に大きな力を持っていることへの不満から、2006年4月には、ホニアラで中華街に対する大規模な襲撃事件も発生していました。

 こうしたこともあり、経済は停滞し、国家財政は破綻状態です。このため、独立前年の1977年に導入されたソロモン諸島ドルは、当初は豪ドルと等価でしたが、現在は暴落し、最近は1ソロモン諸島ドル=15円程度(豪ドルは1ドル=93.2円)となっています。

 一方、地方の村落では、政府の中央銀行が発行する近代通貨としてのソロモン諸島ドルとは別に、シャコ貝などをビーズ状に加工した“貝貨”が現在でも流通しています。貝貨の種類などは島によってさまざまですが、たとえば、マライタ島南部のファナレイ村ではタフリアイとファタファガと呼ばれる2種類の貝貨の単位があり、いずれも1.5-2mほどの長さの複数のビーズの紐を束にしたモノが一つの単位となっています。それらは伝統的な装身具であるだけでなく、結婚や儀式などの差異の贈答品としても利用されています。

 さて、『世界の切手コレクション』2月18日号の「世界の国々」では、第二次大戦中のガダルカナル島の戦いについての話題を中心に、、ソロモン諸島の初期の郵便史についてのコラムや珍鳥ヨダレカケズグロインコや特産品のコプラを描く切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

 なお、本日発売の2月25日号では、「世界の国々」はナミビアを特集していますが、こちらについては、来週、このブログでもご紹介する予定です。 

 * 昨日、カウンターが148万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、この場をお借りして、お礼申し上げます。

 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 

       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) 

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は3月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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