内藤陽介 Yosuke NAITO
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 つくば博30年
2015-03-17 Tue 12:51
 1985年3月17日に国際科学技術博覧会(つくば博)が開幕してから、きょうでちょうど30年です。というわけで、ストレートにこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

       つくば博・60円

 これは、つくば博開会前日の1985年3月16日に発行されたつくば博の記念切手のうち、パビリオンを取り上げた60円切手です。
 
 高度経済成長に伴い、東京の過密状態を緩和させるための具体的な措置として、1963年9月、筑波山麓(現・つくば市および牛久市)に研究学園都市を建設する計画が決定され、1967年、6省庁36機関の移転が閣議了解されます。そして、1970年5月の筑波研究学園都市建設法の施行を機に都市建設と各機関の移転が進むことになりました。

 しかし、筑波研究学園都市には新たな庁舎等が建設され、各機関が移転はしたものの、当初は都市としてのインフラ整備は未整備のままの状態が続き、人口もなかなか増加しませんでした。そこで、新たな研究学園都市のお披露目とあわせて、東京から研究学園都市へのアクセスを改善し、あわせて国際会議場、宿泊施設等を建設する契機として、国際科学技術博覧会を開催する案が、1977年、科学技術庁内で浮上。これに国土庁と建設省、通産省が賛意を示したことで、1978年から具体的なプランの検討が開始されます。

 科学技術庁以外の省庁がつくば博の開催に協力的だった背景には、1984年の冬季オリンピック大会の開催地として札幌市が有力視されていながら、最終段階でサライェヴォ市が開催地に決まったことから、東京より北の地域で大型公共事業を展開する契機が別途必要となったとの事情がありました。このため、当初の計画では、つくば博は1984年の開催予定とされていました。

 その後、地元との調整を経て、1978年9月30日、茨城県議会がつくば博誘致を決議。10月5日には筑波六町村が国際科学技術博誘致委員会を設置したほか、11月には国際科学技術博覧会開催促進議員連盟が発足し、当初のプランより一年おくらせて1985年のつくば博開催を目指す動きが本格化していきました。

 これに対して、大蔵省は、巨額の経費が必要な博覧会の実施に否定的な立場でしたが、科学技術庁の担当課長であった福島公夫が同年11月、博覧会国際事務局(BIE)のリード議長に直接接触し、つくば博の構想を相談して好感触を得ると、科学技術庁は、自民党国会議員の後押しもあって大蔵省との折衝で国際的科学技術博覧会調査費の名目での予算獲得に成功し、翌1979年3月、土光敏夫を会長とする国際科学技術博覧会推進協議会を発足させ、つくば博開催は実現に向けて大きく前進します。

 こうして、つくば博の開催は1979年11月27日に閣議で了解事項となり、翌28日のBIE総会において日本政府としての正式開催通告がなされたのを受け、1980年9月のBIE調査団が来日。1981年4月22日の総会での正式承認により、“人間・居住・環境と科学技術”(BIEに提出された“Dwellings and Surroundings ―Science and Technology for Man at Home”を日本語訳したもの)をテーマとする国際科学博覧会の開催が決まりました。

  さて、つくば博の記念切手は、会期初日の3月17日が日曜日だったため、前日16日に2種+小型シートのセット構成で発行されました。

 今回ご紹介の60円切手に取り上げられているパビリオン群は、会場内のAブロックからBブロックにかけての一帯の風景をデザイン化したもので、左端の円錐が二つ並んでいるものが「滝の劇場 三井館」で、右端の球と三角錐を組み合わせたものは日本アイ・ビー・エム館です。この二つのパビリオンの設計者は、いずれも黒川紀章でした。なお、切手の原画作者は武荒勘嗣です。


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