内藤陽介 Yosuke NAITO
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 橋の日
2015-08-04 Tue 23:44
 きょう(4日)は、8-4の語呂合わせで橋の日です。というわけで、橋を取り上げたマテリアルの中から、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      オシフィエンチム・ソワ川

 これは、1914年にハプスブルク帝国支配下のオシフィエンチム(ドイツ語名アウシュヴィッツ)から差し出された絵葉書で、ソワ川の河畔に建つオシフィエンチム城と橋が取り上げられています。

 ポーランド南部の古都でユネスコの世界遺産にも登録されているクラクフから、ヴィスワ川(現在のポーランド=チェコ国境近くのバラニャ山を水源とする大河)を南西に約60km遡上していくと、支流のソワ川との分岐点になります。この一帯には、西暦12世紀頃までには、ソワ川を見下ろす丘の上に建てられた城砦(現オシフィエンチム城)を中心に町が築かれており、それが、ポーランド語名でオシフィエンチム、ドイツ語名でアウシュヴィッツとして知られる都市となりました。

 オシフィエンチムを含むシロンスク(現在のポーランド南西部からチェコ北東部の地域。日本語ではシレジアと呼ばれることが多い)の地域は、もともと、ポーランド大公を世襲したピャスト家の支配下にあり、14-16世紀にはオシフィエンチムを首府とするオシフィエンチム公国も存在していましたが、1564年、ポーランド王ジグムント2世は、オシフィエンチム公国をクラクフ県シロンスク郡に併合し、オシフィエンチム公国は名実ともに消滅します。ただし、称号としてのオシフィエンチム公は、公国の消滅後もポーランド王が名乗り続けることで存続しました。

 その後、1772年にプロイセン・オーストリア・ロシアの3国によって第1回ポーランド分割が行われ、3国はそれぞれ国境に隣接する地域を獲得。これにより、旧オシフィエンチム公国の領域は、ハプスブルク家の支配下に組み込まれ、“ガリツィア・ロドメリア王国(ウクライナ語でハリーツィヤ・ヴォロディームィリヤ王国)およびクラカウ大公国・アウシュヴィッツ公国・ザトル公国(ポーランド語でクラクフ大公国・オシフィエンチム公国・ザトル公国)”の一部となります。これにより、オシフィエンチムはハプスブルク体制の支配下に置かれ、1804年までは神聖ローマ皇帝が、1806年から第一次大戦が終結した1918年まではオーストリア皇帝がアウシュヴィッツ公(オシフィエンチム公のドイツ語読み)の称号を継承することになりました。

 さて、以前も少し書きましたが、現在、“アウシュヴィッツ”を題材にした拙著を刊行すべく準備を進めています。一般に、オシフィエンチムないしはアウシュヴィッツというと、ナチス・ドイツによる強制収容所のイメージが強いのですが、拙著では、そもそも、オシフィエンチムないしはアウシュヴィッツとはどういう場所だったのかという点についても、歴史的に遡って、関連するマテリアルをいろいろと読み解いていく予定です。詳細が決まりましたら、このブログでもいろいろご案内いたしますので、よろしくお願いいたします。
 

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