内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ノーベル医学生理学賞に大村智氏
2015-10-05 Mon 19:31
 スウェーデンのカロリンスカ研究所は、きょう(5日)、今年のノーベル医学生理学賞を大村智・北里大特別栄誉教授ら3人に授与すると発表しました。大村氏の授賞理由は「寄生虫によって起こる感染症の治療法の発見」で、日本からの受賞は、昨年、赤崎勇、天野浩、中村修二(米国籍)の3氏が物理学賞を受賞したのに続き2年連続です。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。

      インド・フィラリア葉書

 これは、2007年にインドで発行された広告つき葉書のうち、蚊によって媒介される寄生虫のフィラリア類が引き起こす象皮症の予防と治療を訴えた1枚です。

 寄生虫のフィラリア類のうち、バンクロフト糸状虫などはヒトのリンパ管やリンパ節に成虫が寄生しますが、その雌は寄生主のリンパ管内でミクロフィラリアと呼ばれる幼生を多量に産生します。これが原因となってリンパ管やリンパ節は炎症を起こしますが、この症状が慢性化すると、リンパ管が機能しなくなり、身体にむくみ(浮腫)が生じます。そして、この浮腫の刺激によって皮膚や皮下組織の結合組織が増殖して硬化し、ゾウの皮膚のようになったのが、今回ご紹介の葉書に取り上げられている象皮症です。なお、ミクロフィラリアはリンパ管から血管に入り込みますので、蚊を媒介として他の寄生主に運ばれていくことになります。

 今回、ノーベル賞を受賞した大村氏は、土壌中の微生物が作り出す化学物質から有用なものを見つける研究を続け、これまで発見した480種類以上の化学物質から26種の医薬品や農薬がつくられています。

 特に、1979年に発見されたエバーメクチンは寄生虫に効果があり、これをもとに、米製薬大手のメルク社との共同研究で、構造を一部変えた抗寄生虫薬イベルメクチンを開発。この薬は、熱帯地方の風土病オンコセルカ症(河川盲目症)およびリンパ系フィラリア症に極めて優れた効果を示し、中南米・アフリカにおいて毎年約2億人余に投与され、効果をあげてきました。今回ご紹介の広告葉書が発行されたのも、その延長線上にあるといっても良いかもしれません。

 ちなみに、北里大学北里研究所の前には、イベルメクチン発見を讃えてブルキナファソの彫刻家が制作した大村氏の彫刻が建てられているそうです。日本国内でメイド・イン・ブルキナファソのモノを拝める機会なんてめったにありませんからねぇ。こりゃ、機会を見つけて拝みに行かないといけませんな。


 ★★★ トークイベント「切手に見る美女たち」のご案内 ★★★ 

 10月8日(木) 18:30-20:30 東京・飯田橋の東京ボランティアセンター(JR飯田橋駅横・ラムラ・セントラルプラザ10階)で、日本ガルテン協会主催のリレー講座に内藤が登場。『日の本切手 美女かるた』の著者として「切手に見る美女たち」と題するトークを行います。

 参加費は、ガルテン協会会員の方2000円(一般3000円)で、お茶とお菓子がつきます。詳細はこちらをご覧いただくか、NPO日本ガルテン協会(講座担当宛・電話 03‐3377-1477)までお問い合わせください。皆様のご参加をお待ちしております。  

 ★★★ 講座「アウシュヴィッツの手紙」(10月16日)のご案内 ★★★ 

     ポーランド・アウシュヴィッツ解放30年   アウシュヴィッツの労務風景

 10月16日(金) 19:00~20:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「アウシュヴィッツの手紙」と題する講座を行います。

 第二次大戦中、ポーランド南部のアウシュヴィッツ(ポーランド語名・オシフィエンチム)は、ナチス・ドイツの強制収容所が置かれ、ユダヤ人を中心に150万人以上が犠牲となった悲劇の地として知られています。今回の講座では、収容者の手紙を中心に、第二次大戦以前の状況を物語る郵便物・絵葉書、アウシュヴィッツを題材とした戦後の切手などもご紹介しつつ、さまざまな角度からアウシュヴィッツを考えてみたいと思います。

 申込方法など詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、ポーランドが発行したアウシュヴィッツ解放30周年の記念切手、右側は収容者による労務風景を取り上げた戦後作成の絵葉書です) 皆様のご参加をお待ちしております。

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から毎月1回(原則第1火曜日:10月6日、11月 3日、12月1日、1月5日、2月2日、3月1日)、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で下記の一般向けの教養講座を担当します。(下の青い文字をクリックしていただくと、よみうりカルチャーのサイトに飛びます)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 初回開催は10月6日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』  好評発売中! ★★★ 

        税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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