内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ペニー・ブラック物語
2015-10-31 Sat 09:15
 かねてご案内の通り、日本郵趣出版から発売予定(奥付上の刊行日は11月15日)の拙著『英国郵便史 ペニー・ブラック物語』の現物ができあがり、昨日(1日)から<JAPEX>会場内での販売も始まりましたので、ご挨拶申し上げます。(画像は表紙カバーのイメージ。クリックで拡大されます)

      ペニーブラック表紙

 本年(2015年)は、1840年5月に世界最初の切手、ペニー・ブラックが発行されてから175周年にあたっており、5月にはロンドンで欧州国際切手展が開催され、関連の記念切手もいろいろと発行されたほか、昨日から開催の全国切手展<JAPEX>でも“イギリス切手展”の特集展示が組まれています。今回の拙著は、それに合わせて、一般読者の方のためにペニー・ブラックについてのわかりやすい入門書として制作したもので、あす・1日(日)にはトーク・イベントを行う予定です。

 日本郵趣出版の仕事としては、前作の『日の本切手 美女かるた』では、切手を集める動機の一つとして、単純に綺麗なものが好きというところから出発しましたが(もちろん、ペニー・ブラックも“美女切手”ではあるのですが)、今回は、切手収集のもう一つの大きな動機ともいうべき、資産価値という点を強く意識しました。

 ここ数年、「子供の頃やっていた切手収集を再開したいんだが、どんな切手を集めたら将来値上がりするだろうか?」という質問をよく受けます。

 1970年代には実態とかけ離れたバブル相場の切手投機があり、短期間で破綻しました。その経験から、僕たち収集家は切手で儲けることなどありえないと知っています。とはいえ、せっかく切手を集めても資産価値がゼロではやる気も起きません。

 そこで、上記のようなご質問に対しては「儲かるかどうかはともかく、いわゆる名品切手を買っておけば、かなりの確率で、一定の資産価値は担保されますよ」とお答えしています。そして、名品切手の中でも、まずは、世界最初の切手、ペニー・ブラックの状態の良い使用済を1枚買ってみたらどうかと。余裕があれば、2枚目以降もペニー・ブラックを買って、消印や版などの分類を通じて、切手収集本来の面白さを味わってもらえばベターでしょう。

 ペニー・ブラックについての本は数多ありますが、いきなり「いくらで買えるのか?」という話題を取り上げたものはなかったと思います。しかし、一般書店で「ペニー・ブラック」という題名の本を手に取る人の多くは、そこにこそ関心があるのでしょうから、まずはその疑問に答えるところから始めてみようと思ったのです。そのうえで、同じように見える切手でも、状態によって稀少性(=市場価値)はかなり違うし、版や消印でも差が出てくるということを多くの方に知っていただきたかったのです。

 そうした序章の内容を踏まえて、ペニー・ブラックそのものについてのイメージをつかんでいただいたうえで、本書では、ペニー・ブラックが生まれてくるまでの経緯を、切手発行以前の郵便物なども使いながら、英国史全体の文脈の中でご説明しております。英国における郵便制度の変遷はその時々の政治的・社会的な背景を反映したもので、そこには様々な人間ドラマがあふれており、その中には、以下のようなエピソードも含まれております。

 ・清教徒革命で処刑されたチャールズ1世は英国の郵便の功労者
 ・クロムウェルのスパイ網を支えた郵便政策
 ・やり手の劇場経営者が支えた馬車郵便
 ・ローランド・ヒルとオーストラリアの意外な接点
 ・ペニー・ブラックの印刷を請け負ったのは“米国人”?

 なお、自分でいうのも変ですが、本書は読み物としての面白さというだけでなく、オールカラーの紙面構成はかなり綺麗に仕上がっていると思いますので、今後、書店の店頭などで実物をご覧になりましたら、ぜひ、お手にとっていただけると幸いです。

 また、本書をご自身の関係するメディアで取り上げたい、または、取り上げることを検討したいという方は、このブログの右側、プロフィール下のメールフォームにてご連絡いただければ資料をお送りいたしますので、よろしくお願いいたします。

 * 昨日(30日)、<JAPEX>会場内で開催された拙著『アウシュヴィッツの手紙』刊行記念のトークイベントは、無事、盛況裏に終了いたしました。お集まりいただいた皆様ならびにスタッフの方々には、この場をお借りして、あらためてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 ★★★ <JAPEX> トークイベントのご案内 ★★★

      ペニーブラック表紙   

 東京・浅草で開催中の全国切手展<JAPEX>会場内で、下記の通り、拙著『英国郵便史 ペニー・ブラック物語』の刊行記念のトークイベントを予定しております。よろしかったら、ぜひ遊びに来てください。なお、詳細は主催者HPをご覧いただけると幸いです。

 ・11月1日  14:00~ 英国郵便史 ペニーブラック物語

 ★★★ イベントのご案内 ★★★ 

 ・11月7日(土) 09:30- 切手市場
 於 東京・日本橋富沢町8番地 綿商会館
 詳細は主催者HPをご覧ください。新作の『アウシュヴィッツの手紙』ならびに『ペニー・ブラック物語』を中心に、拙著を担いで行商に行きます。 会場ならではの特典もご用意しております。ぜひ遊びに来てください。

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 11月11日刊行予定ですが、現在、版元ドットコムamazonhontoネットストア新刊.netの各ネット書店で予約受付中ですので、よろしくお願いします。

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