内藤陽介 Yosuke NAITO
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 親の顔が見たい
2006-06-19 Mon 20:54
 イタリア最後の国王であったウンベルト2世の息子で旧サボイア王家の当主、ヴィットーリオ・エマヌエーレ(4世)が逮捕されたそうです。なんでも、売春がらみの犯罪組織に関与した疑いだとか。

 で、人権という立場からは問題があるのでしょうが、人間の自然な真理として、被疑者が逮捕されれば「親の顔が見てみたい」と思うのが人情でしょう。というわけで、ヴィットーリオ・エマヌエーレの両親が取り上げられている切手をお見せしましょう。(画像はクリックで拡大されます)

ウンベルト2世夫妻

 この切手は、1930年、皇太子時代のウンベルトがベルギー国王アルベール1世の娘、マリー・ジョゼを結婚したことを記念して発行された切手の1枚で、夫妻の肖像が描かれています。

 当時のイタリア国王は、ウンベルトの父、ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世でしたが、彼は、1922年から1943年までムッソリーニに政権を担当させたことから、第二次大戦でのイタリア敗戦の追及され、1946年5月9日、退位においこまれます。その後を継いだのが、息子のウンベルトだったわけですが、彼も6月2日に行われた国民投票で王制廃止・共和制移行が決定したため、即位後わずか5週間後の6月14日に亡命を余儀なくされました。したがって、国王になってからの彼の切手は発行されていません。なお、今回逮捕された息子のヴィットーリオ・エマヌエーレは、このとき9歳でした。

 その後、イタリア共和国の憲法ではウンベルト2世とその直系男子のイタリア再入国を禁止する条項が制定されたため、ウンベルトは1983年に亡くなるまでイタリアに帰国できませんでしたが、2002年10月になって、サヴォイア家直系男子のイタリア入国・選挙権などが再び認められるようになり、今回逮捕された息子のヴィットーリオ・エマヌエーレは2003年に亡命先のスイスから帰国します。

 で、帰国後の彼が何をやっていたのかといえば、マフィア組織と関係を持ち、コモ湖周辺でカジノの顧客に売春をあっせんしたいたというわけで…。なんでも、南部ポテンツァの検察は2年間、内偵捜査をしていたということですから、帰国早々、ヴィットーリオ・エマヌエーレは悪事に手を染めていたというわけですね。いやはや、こんなことなら、帰国なんかしてくれなかった方がよぽど良かったというイタリア人も少なくないんじゃないでしょうか。

 それはそうと、今回の件は、警察が一斉捜査で踏み込んだ時、フィーニ前外相の補佐官も捕まったということですから、なにやら大きなスキャンダルに発展しそうな感じもします。つい先日、6月3~10日にイタリアを訪れて休暇でサボイア家の別荘に泊まったというイギリスのブレア首相なんか、大丈夫ですかねぇ。サッカーのワールドカップに紛れて新聞では小さな記事しか載っていませんでしたが、ちょっと気になる話題ではあります。
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