内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ヴォドゥンの大祭
2016-01-10 Sun 15:52
 きょう(10日)は、ヴォドゥン(ブードゥー教)の大祭の日です。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ベナン・ヘビ寺院

 これは、1963年、ダホメ(現ベナン)が発行した切手で、ダグン寺院の呪術医が描かれています。

 ヴォドゥンは、もともとは西アフリカのフォン人の言葉で“精霊”の意味で、太鼓を使った歌舞音曲や動物の生贄、シャーマンによる降霊などの儀式を伴う精霊信仰がその原型です。

 旧ダホメ王国は奴隷貿易を行っていましたが、その支配下からカリブ海地域へ送られたフォン人伝来の精霊信仰がカトリックと習合して成立したのが現在のヴォドゥンで、ハイチのマルーン(プランテーションからの逃亡奴隷)の指導者であったフランソワ・マッカンダルが発展させました。奴隷の信仰として、白人による弾圧を逃れる必要から、伝統的な精霊信仰に聖母マリアなどのキリスト教の聖人崇敬を組み込んでいるのが一つの特色となっています。

 今回ご紹介の切手のダグン寺院の所在地であるウィダーは、ベナン南部、大西洋に面した港町で、かつての奴隷貿易の拠点として、ここからヴォドゥンが世界各地に拡大したことから、ヴォドゥンの聖地とされており、毎年、多くの信徒が巡礼に訪れます。ダグン寺院はヘビを信仰の対象として祀っており、境内には無数の蛇が飼育されていますが、ヴォドゥンでは、ヘビは精霊の長とされるダンバラ・ウェドゥの化身とされているほか、旧約聖書に登場するモーセの奇跡で用いられている杖は蛇が長く伸びて固まったものと考えられています。

 1972年に発足したマチュー・ケレク政権(第1期)は、ベナン人民革命党の一党独裁による社会主義路線を推進したため、ヴォドゥンは冷遇されていましたが、民主化後の1992年、当時のソグロ政権が「(国境である)ヴォドゥンの権威を保ち、繁栄を願う」ためとして、1月10日の大祭を開催しました。以後、毎年、この日にはヴォドゥンの大祭が行われるようになり、今年の大祭で25回目の節目を迎えたということになります。


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 第7回テーマティク出品者の会切手展 1月17-20日(日ー水。ただし、18日は休館)
 於・切手の博物館(東京・目白)

 テーマティク出品者の会は、テーマティクならびにオープン・クラスでの競争展への出品を目指す収集家の集まりで、毎年、全国規模の切手展が開催される際には作品の合評会を行うほか、年に1度、切手展出品のリハーサルないしは活動成果の報告を兼ねて会としての切手展を開催しています。僕も、昨年の香港展に出品した香港の歴史のコレクションを展示します。入場は無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。(詳細はこちらをご覧ください)

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