内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の国々:セントヴィンセント
2016-01-30 Sat 10:49
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年1月27日号が先週発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はセントヴィンセント・グレナディーンズの特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      セントヴィンセント・海島綿

 これは、1937年3月、英領時代のセントヴィンセントから米国ニュージャージー宛に差し出された、英軽巡洋艦ドラゴンの英領セントヴィンセント寄港記念カバーで、英領セントヴィンセントの海島綿(シー・アイランド・コットン)を宣伝する標語印が押されています。

 寄港記念のカバーが作られた軽巡洋艦ドラゴンは、1917年1月、グリーンノック造船所で起工し、同年12月29日進水。1918年8月に竣工しました。第二次大戦中の1943年には自由ポーランド海軍に貸与され、1944年6月7日、ノルマンディー上陸作戦において防波堤替わりに自沈処分となりました。

 さて、セントヴィンセントを含む西インド諸島での綿花栽培は16世紀末頃から始まり、1620年頃から定着しました。特に、この地域で生産される海島綿は高品質で知られ、1792年にトバゴ島からロンドンに持ち込まれた綿花は278番手の綿糸に紡出されて、通常の綿花の400倍もの高値がつきました。1903年、イギリス農務省は英領西インド諸島に最良品種のリバータイプの種子を導入。現在のセントヴィンセント・グレナディーンズの地域でも海島綿は重要な輸出産業として育成されました。今回ご紹介のカバーの標語印も、そうした事情から使用されたものです。

 さて、『世界の切手コレクション』1月27日号の「世界の国々」では、今回ご紹介したカバーのほか、この地域に残るフランスの支配時代の痕跡と、世界的なリゾート地として知られるマスティク島についての長文コラムのほか、現地の発電事情やハリケーンでの被災者救援の切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、僕が担当する「世界の国々」は、次回は1月27日発売の2月3日号でのアンティグア・バーブーダ(2回目)の特集になります。こちらについては、2月3日以降、このブログでもご紹介する予定です。


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