内藤陽介 Yosuke NAITO
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 アンカラ城塞
2016-02-18 Thu 23:40
 トルコの首都アンカラの中心部で、きのう(17日)、トルコ軍のバスの車列を狙った爆発テロがあり、28人が死亡61人が負傷しました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々には心よりお見舞い申し上げます。というわけで、きょうはアンカラにちなんで、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      トルコ・アンカラ城塞

 これは、1926年にトルコが発行したアンカラ城塞の切手です。

 アンカラ城塞は、古代ローマ帝国時代にガラテヤ人が岩山に築いた城塞がその起源とされています。城壁は二重の構造になっており、7世紀の東ローマ皇帝ヘラクレイオス1世の時代に築かれた内側の城壁を、9世紀の東ローマ皇帝ミカエル2世の時代に増築された外側の城壁が覆っている構造になっています。1073年、セルジューク朝はこの城塞を占領しましたが、1101年に十字軍がこれを奪還。その後、1227年にルーム・セルジューク朝が奪還し、以後、ムスリムによる支配が定着しました。なお、現在の城塞は、1832年、オスマン帝国のイブラヒーム・パシャの命により、修復されたものです。

 ちなみに、今回のテロ事件が発生したアンカラ中心部は、1923年に現在のトルコ共和国が成立した後、アンカラが正式に新国家の首都となったことを受けて、1932年以降、ドイツ人建築家のヘルマン・ヤンセンの案に基づいて建設された新市街(イェニシェヒル)で、切手に描かれた城塞がある旧市街(ウルス)はその北方になります。

 さて、今回のテロ事件について、トルコ政府は、シリアのクルド人民兵組織、人民防衛部隊(YPG)の戦闘員がトルコの反政府武装組織クルディスタン労働者党(PKK)の支援を得て実行したと発表し、すでに、事件に関与したとして14人を拘束しました。これに対して、YPG政治部門のクルド民主連合党(PYD)の指導者サリフ・ムスリム氏は、トルコ政府の主張を完全に否定し、「YPGはトルコを敵と思っていない」と反論していますが、トルコのダウトオール首相は「YPGはシリア・アサド政権の手先だ。アサド政権が今回の攻撃の直接的な責任を負う」と述べており、両者の主張は平行線をたどっています。

 いずれにせよ、アンカラといえば、昨年10月に中央駅で発生した大規模なテロ事件が記憶に新しいだけに、2度あることは…とならないことを願うばかりです。


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