内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界漫郵記:リオデジャネイロ②
2016-04-02 Sat 15:26
 『キュリオマガジン』2016年4月号が発行されました。僕の連載「郵便学者の世界漫郵記」は前回に続き、リオデジャネイロ(以下、リオ)篇の第2回目。今回はロープウェイで実際にポン・ヂ・アスーカルに上ってみたという話です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(以下、画像はクリックで拡大されます)  

      ポン・ヂ・アスーカル絵葉書(ロープウェイ)  ポン・ヂ・アスーカル絵葉書(ロープウェイ裏面)

 これは、1918年にリオから英国宛の絵葉書で、当時のポン・ヂ・アスーカルのロープウェイが取り上げられています。

 ポン・ヂ・アスーカルにロープウェイを建設する計画は、1908年に開催されたリオ国際博覧会で、パヴィリオン建設に従事していたエンジニアのアウグスト・フェレイラ・ラモスが発案しました。

 スペインのウリア山で世界最初のロープウェイが開通したのは1907年のことで、翌1908年にはスイスのヴェターホルンには2番目のロープウェイが開通していましたが、南米最初となるポン・ヂ・アスーカルのロープウェイ計画は、当初、地元では無謀な試みとみられていました。

 しかし、ラモスは世間の嘲笑をものともせず、同志を募って1909年にポン・ヂ・アスーカル索道会社を設立。ケーブルの敷設工事を開始します。

 工事は、まず、ウルカの丘とポン・ヂ・アスーカルの麓にパイロット・ケーブルを運び、その後、別のチームが中間地点のウルカの丘とポン・ヂ・アスーカルの頂上からロープを投げ落としてパイロット・ケーブルとつなぎ、山頂に設置した手動の巻き上げ機で引き上げてケーブルを設置するという方法で進められました。また、山頂の駅舎や展望スペースを作るための基礎工事は、岩盤を1.5m 削って行われています。

 こうして、1912年、麓のヴェルメーリョからウルカの丘までの528m のロープウェイが完成し、10月27日に運行を開始。さらに、翌1913年1月18日にはウルカの丘からポン・ヂ・アスーカル山頂までの750m が全通し、それまで、多くのリオ市民にとって遠くから仰ぎ見るしかなかったポン・ヂ・アスーカルの頂上に、この日だけで449人がゴンドラに乗って降り立ちました。

 今回ご紹介の絵葉書に取り上げられているのは、ウルカの丘からポン・ヂ・アスーカルの頂上に向けてロープウェイが上っていく光景で、写真に写っているゴンドラはドイツ製の22人乗り(現在のゴンドラはイタリア製で65人乗り)です。ゴンドラの実物は、現在、ウルカの丘に展示されています。(下の画像)

      ポン・ヂ・アスーカルのロープウェイ初代ゴンドラ

 ただし、今回ご紹介の絵葉書に取り上げられているゴンドラの車体は濃色で、黄色ではないようです。あるいは、色違いの車両がいくつか運行していたということなのかもしれません。

 さて、今回の記事では、郵趣関連のマテリアルと併せて、ポン・ヂ・アスーカルの展望台で見た絶景や美女の写真もご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、雑誌の実物をお手にとってご覧いただけると幸いです。
 

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