内藤陽介 Yosuke NAITO
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 リオ五輪の聖火採火
2016-04-22 Fri 11:21
 ことし8月に開幕するリオデジャネイロ(以下、リオ)五輪の開会式でともされる聖火の採火式が、きのう(21日)、ルセフ大統領欠席のまま、ギリシャのオリンピア遺跡で行われ、3ヶ月余にわたる聖火リレーが始まりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・フルミネンセ50年

 これは、1952年にブラジルで発行されたフルミネンセFC 50周年の記念切手で、“スポーツの栄光の象徴”として、五輪マークや聖火ランナーなどが描かれています。

 フルミネンセFC は、リオデジャネイロを本拠地とするプロサッカークラブチームで、スイス留学中にサッカーを覚えたオスカル・コックスが、帰国後の1902年7月21日に創設しました。クラブ名のフルミネンセは、リオ市以外のリオ州出身者の意味です。

 1906年にリオデジャネイロ州選手権が始まると初代チャンピオンに輝き、この年から1909年まで4連覇を果たすなど、当初は圧倒的な強さを誇っていました。ところが、1911年の州選手権で全勝優勝を果たした後、選手の待遇をめぐって内紛が発生。主力選手10名が退団し、当時はボート競技専門のクラブだったフラメンゴに入団してサッカークラブを立ち上げます。

 この結果、フルミネンセは1917年まで州選手権の優勝から遠ざかり、この間、1914年にフラメンゴが初優勝を果たします。その後、20世紀まではフルミネンセが最多優勝を誇り(28回。21世紀以降も含めると30回)、“世紀の王者”と呼ばれていましたが、21世紀以降はフラメンゴが圧倒的な強さを見せ、33回の最多優勝記録を保持しています。こうしたこともあって、フラメンゴとフルミネンセの対戦は“ナショナルダービー”として、大いに盛り上がります。

 さて、今回ご紹介の切手は、上述のようなフルミネンセFC の創立50周年を記念して発行されたものですが、切手の図案はサッカーとは無関係で、むしろ、五輪をイメージした内容になっているのが不思議な感じです。

 すなわち、(当時の)五輪がアマチュア精神を重視していたのに対して、サッカーの場合は、より高いレベルの競技を見せるには選手の生活の安定を図る職業化は不可欠であり、クラブチームから選りすぐったスター選手を国代表として集め、国対抗で戦わせるW杯を頂点とする構図になっています。したがって、プロのクラブチームであるフルミネンセと五輪の組み合わせは、あまり相性が良くないように思うのですが、切手の発行日(1952年7月21日)がヘルシンキ五輪(7月19日-8月3日)の会期中だったため、そのイメージでデザインを作ってしまったということなのかもしれません。まぁ、そのあたりのいい加減さが、良くも悪くもお国柄と言ってしまえばそれまでなのですが…。

 さて、今夏のリオ五輪を目前にして、大統領の弾劾決議が議会で承認されるなどの政治は混乱し、ジカ熱も蔓延、さらに、きのうは五輪の自転車競技で使われる道路に並行して1月に開通していた高架式の自転車専用道が数十メートルにわたって崩落するなど、ブラジルではなにかとお騒がせな話題が続いています。こうしたこともあって、急遽、2013年の国際切手展にあわせて現地取材をしたものの、その後、諸般の事情でお蔵入りになっていたリオデジャネイロ本を作る企画が復活し、現在、その準備を進めています。なお、書籍のタイトルや刊行日など、詳細につきましては、追々、このブログでもご案内して行きますので、よろしくお願いします。


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