内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ケニアで反密猟サミット
2016-04-30 Sat 10:40
 ケニア中部のナニュキで、きのう(29日)から、野生動物の密猟と象牙密輸の防止をテーマに、アフリカ諸国の首脳級も参加する“反密猟サミット”が始まりました。会議はきょう(30日)まで2日間の日程で、きょうは密猟根絶に向けた取り組み強化をアピールするため、ケニア国内で保管されている象牙100トン以上が一斉焼却処分される予定だそうです。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ケニア・ウガンダ・タンガニーカ・象(1954)

 これは、1954年にケニア・ウガンダ・タンガニーカで発行されたアフリカゾウの切手です。

 近代以前の東アフリカのインド洋沿岸部はザンジバルの支配下に置かれていましたが、1840年代以降、ザンジバルのスルターンの保護の下にヨーロッパ人宣教師がモンバサの海岸周辺から内陸に向かって入植するようになりました。

 1886年、ドイツがザンジバルに艦隊を派遣すると、ザンジバルからの支援要請を受けた英国も派兵。このため、フランスを交えた3国の協議の結果、東アフリカ南部(現在のタンザニアの大陸部分に相当する地域)をドイツ領東アフリカとし、北部(現在のケニアに相当する地域)を英領東アフリカとすることで決着が図られました。この時きめられた英領東アフリカの範囲は、タナ川の河口からモンバサを経てドイツ領東アフリカとの境界線までの150マイル(240キロメートル)の海岸線とその内陸部です。

 第一次大戦でドイツが敗れると、旧ドイツ領東アフリカは解体され、イギリス委任統治領タンガニーカとベルギー委任統治領のルワンダ=ウルンディに分割されます。

 その後、1927年、英国は東アフリカのウガンダ、ケニア、タンガニーカ、ザンジバルの4地域を包括する関税同盟を結成し、同盟の域内では共通通貨として東アフリカ・シリングの使用が開始されます。これに伴い、ザンジバルを除く大陸の3地域では郵便組織も共通となり、“ケニア・ウガンダ・タンガニーカ”表示の切手がこれら3地域で使用されました。

 その後、1961年にタンガニーカが、1962年にウガンダが、1963年にケニアが、それぞれ独立した後も、各国ごとの切手と並行して“ケニア・ウガンダ・タンガニーカ”表示の切手の発行は継続され、1964年にタンガニーカとザンジバルの統合によって現在のタンザニア国家が誕生すると、“ケニア・ウガンダ・タンザニア”に国名表示を変更した切手が1976年初まで発行されていました。

 さて、今回の反密猟サミットの開催にあたって、議長を務めるケニアのケニヤッタ大統領は「象たちを失うことは、わが国の遺産の重要な部分を失うことを意味する。われわれはそれを許さない。象が殺されているのを傍観することはできない」との基調演説を行いました。その主張はお説ごもっともで、反対すべき点は何もないのですが、そのアピールのために、象牙を焼却部分にするというのはどうなんでしょうかねぇ。むしろ、政府が象牙をきちんと管理して輸出し、その収益を野生動物の保護にまわという方が良いのではないかと、僕などは思ってしまうのですが…。


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