内藤陽介 Yosuke NAITO
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 母の日
2016-05-08 Sun 11:02
 きょう(8日)は“母の日”です。というわけで、昨年同様、母子を題材とした切手の中から、今年はこの1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・ベルナルデリ「母性」(1986)

 これは、1986年5月1日にブラジルが発行した“エンリケ・ベルナルデリ没後50周年”の記念切手で、リオデジャネイロ国立美術館所蔵の彼の作品「母性(Maternidade)」が取り上げられています。この作品は、1968年にブラジルが発行した“母の日”の切手にも取り上げられているのですが、今回ご紹介のモノの方が母親の表情などがクリアに再現されていますので、今回はこちらをご紹介することにしました。

 さて、ベルナルデリは、1857年7月15日、チリのヴァルパライソで、ヴァイオリニストとダンサーの両親の下に生まれました。

 1865年、両親がブラジル皇帝ドン・ペドロ2世の王女の家庭教師として招かれたのを機にブラジルに渡りました。1870年、ベルナルデリはリオデジャネイロの帝国美術アカデミー(AIBA:Academia Imperial de Belas Artes)に入学します。

 当時、AIBAでは、学内コンクールで優勝したブラジル人学生に欧州留学費用を支給する制度があり、ベルナルデリはこれに応募するため、1878年にブラジル国籍を取得しました。しかし、この年のコンクールは激戦で、ベルナルデリとロドルフォ・アモエド(後に、ベルナルデリと並び、ブラジル近代絵画を代表する巨匠のひとりとなります)がともに1等を獲得。審査委員会は両社は甲乙つけがたいとして、ブラジル政府に対して2人分の留学費用の支給を求めたものの、これは認められず、アモエドにのみ留学費用が支給されることになりました。このため、ベルナルデリは、弟で彫刻家のロドルフォ・ベルナルデリとともにイタリアに渡り、1888年に帰国するまでの間、フランチェスコ・パオロ・ミチェッティやジョヴァンニ・セガンティニ等の画家と親交を結んでいます。

 今回ご紹介の切手に取り上げられた「母性」は、渡欧以前の1878年から制作が開始され、ローマ滞在中の1886年に完成した作品で、ベルナルデリの初期の代表作として知られています。

 1888年に帰国した後、ベルナルデリはリオデジャネイロを拠点に活動し、1889年のパリ万博や1893年にシカゴ万博等に作品を出品したほか、国立美術学校教授、リオデジャネイロ市立劇場の美術装飾監督などを歴任。さらに、1906年の第3回汎米会議、1908年のリオデジャネイロ開港100年、リオデジャネイロ博覧会など、記念切手の原画も手掛け、1916年にはブラジル政府から栄誉勲章を授与されました。

 なお、彼は1936年4月6日に亡くなりましたが、その死後、エンリケおよびロドルフォのベルナルデリ兄弟の美術界への貢献をたたえて、リオデジャネイロ市コパカバーナ地区のリド広場には、兄弟の像が建てられています。

 さて、現在、8月の五輪開催にあわせて、リオデジャネイロを題材とした本を刊行すべく、制作作業を進めています。書籍のタイトルや刊行日など、詳細につきましては、追々、このブログでもご案内いたしますので、よろしくお願いします。

 
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