内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の国々:レソト
2016-04-27 Wed 09:08
 ご報告が遅くなりましたが、アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年4月27日号が先週発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はレソトの特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      レソト・ケープ切手使用

 これは、1911年、英領バストランド時代のモリジャで使用された英領ケープ植民地切手のオンピースです。

 18世紀末、金やダイヤモンドの鉱脈を狙ってアフリカ南部に到来した英国人は、すでにこの地に住んでいたオランダ系のアフリカーナー(ボーア人)と戦い、ナポレオン戦争中の1795年、ケープタウンを占領。1806年には、ケープ植民地全体を接収します。
 
 ナポレオン戦争後の1815年、ケープ植民地は正式にオランダから英国へ譲渡されました。これに伴い、英国人の移民が大量に流入したため、アフリカーナーは英国の圧迫を逃れて北東部の奥地へ大移動を開始し、先住アフリカ人諸民族と戦いながらトランスヴァール共和国やオレンジ自由国、ナタール共和国を建国しました。

 これに対して、現在の南アフリカ共和国北部に居住していた先住民のソト族は、アフリカーナーの進入に対抗するため、英国の保護を受けるようになり、1868年、その居住地域は英国の保護領として英領バストランドとなります。1871年、バストランドは英保護領から植民地となり、翌1872年、現在のレソトの首都であるマセル等に英国郵便局が設けられました。英領ケープ植民地の切手が持ち込まれて使用されるようになったのは、1876年頃のことです。

 その後、バストランドは 1884年には植民地から保護領にもどり、南アフリカ連邦が発足した1910年からは南ア連邦の切手が使用されることになりましたが、今回ご紹介のオンピースに見られるように、その後はしばらく英領ケープ植民地の使用も認められていました。

 なお、今回ご紹介のオンピースの消印にあるモリジャは、レソト西部、首都マセルの南約35kmの位置にある年で、1830年代に現在のレソト領内で最初にキリスト教の伝道が行われた地として知られています。

 さて、『世界の切手コレクション』4月27日号の「世界の国々」では、1966年の独立以降のレソト現代史についてまとめたコラムのほか、マロチ山脈南部の壁画洞窟、マロチ山脈のスキー場、恐竜のレソトサウルスの切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、僕が担当する「世界の国々」は、次回は本日(27日)発売の5月4号での国際連合の特集になります。こちらについては、5月4日以降、このブログでもご紹介する予定です。


 
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