内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界漫郵記:リオデジャネイロ④
2016-05-31 Tue 09:37
 『キュリオマガジン』2016年6月号が発行されました。僕の連載「郵便学者の世界漫郵記」は前回に続き、リオデジャネイロ(以下、リオ)篇の第4回目。今回はイパネマ海岸にフォーカスをあてました。その記事の中から、この1点をご紹介します。(以下、画像はクリックで拡大されます) 

      イパネマ・オンピース  イパネマの夕陽

 これは、1971年8月にリオデジャネイロで使用された記念印で、イパネマ海岸でくつろぐ人々のイラストが描かれています。ついでですので、隣には、雑誌の記事にも使ったイパネマ海岸の夕陽の写真も貼っておきました。

 ボサノヴァの「イパネマの娘」で知られるイパネマは、リオ最大(長さ4.3 km)のビーチであるコパカバーナの南端から西へ500m の海岸とその周辺の高級住宅街を指す地名で、行政上は“リオデジャネイロ市イパネマ区”となります。

 もともと、イパネマという言葉は、先住民のトゥピ語で“嫌な臭いのする(upaba)湖(nem)”または“悪い水(y:水+panema:悪い)が語源と考えられています。なるほど、リオ五輪では、セーリングやトライアスロン、水泳のオープンウオーターの競技会場であるグアナバラ湾の水質汚染がかなり深刻な問題となっていて、選手たちが参加をためらうほどだそうですが、この地がイパネマと呼ばれるようになった19世紀のグアナバラ湾は、決して、現在のように悪臭を放っていたわけではりません。

 リオのイパネマ区の地名の由来は、帝政末期の1885年に“イパネマ男爵”を襲爵した不動産王、ジョゼ・アントニオ・モレイラ・フィーリョが周辺一帯を開発したことによるものです。ちなみに、この爵位は、彼の父親、ジョゼ・アントニオ・モレイラが、サンパウロの西96キロに位置するソロカーバの地のイパネマ川(この川は本当にもともと水質が悪かったのでしょう)沿いにイパネマ製鉄所を建設した功績に対して与えられたものです。

 さて、イパネマの海岸通りから、ヴィニシウス・ヂ・モライス通りを北に歩いて最初の角には、現在、その名も“ガロッタ・ヂ・イパネマ(イパネマの娘)”という名のショッペリア(生ビールを出すバー)があります。もともと、この店は1960年代初頭には“ヴェローゾ”という名前で、ヴィニシウスヂ・モライスやアントニオ・カルロス・ジョビンらボサノヴァ関係者のたまり場となっていました。

 店には、近所に住むエロイーザ・エネイダ・メネーゼス・パエズ・ピントという少女が母親のお使いで、ちょくちょく煙草を買いに来ており、身長170cm のすらっとした彼女の姿を見て、ヂ・モライスとジョビンは彼女の歩く姿を見て「イパネマの娘」のインスピレーションを得たといわれています。

 なお、今回の『キュリオマガジン』の記事では、「イパネマの娘」に絡めて、ボサノヴァの歴史についても関連の切手などを紹介しつつまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 
  * 昨晩、アクセスカウンターが166万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。


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