内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ラーマ9世在位70年
2016-06-09 Thu 14:01
 1946年6月9日、タイのアーナンタマヒドン国王(ラーマ8世)の崩御に伴い、プーミポンアドゥンラヤデート国王(ラーマ9世、日本では“プミポン国王”と呼ばれることが多い方です)が王位を継承されてから、きょうでちょうど70年です。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      タイ・国王在位50年(即位式・シート)

 これは、1996年にタイで発行された国王在位50年の記念切手のうち、国王の即位宣言の場面を取り上げたシートです。

 ラーマ9世の兄王にあたるラーマ8世は1925年生まれで、1932年の立憲革命の際にはわずか7歳でした。このため、混乱を避けてスイスに留学していましたが、1935年にプラチャーティポック(ラーマ7世)国王が退位したのを受けて国王となりました。ただし、幼年のため摂政団が組織され、1938年11月に即位の大礼を執り行うために一時帰国したものの、その後はスイスに戻って法律の勉強を続けていました。

 その後、1945年に大戦が終結し、国王ご本人も成年に達したということで、1946年12月5日、7年ぶりに帰国しました。

 ところが、1946年6月、帰国後わずか半年のラーマ8世が寝室で額を打ち抜かれて死亡するという国王怪死事件が発生したため、弟のプーミポンアドゥンラヤデート殿下がラーマ9世として王位を継承しました。

 ラーマ9世は、1927年12月5日、米国ボストン生まれ。父親のソンクラーナカリン親王はチュラーロンコーン(ラーマ5世)国王の第69子で、ラーマ9世が生まれたときには、ハーバード大学で医学を学んでいました。その後、ラーマ9世は1歳で帰国し、5歳でマーテーデー学園に入学して初等教育を受けましたが、立憲革命後はスイスに移り、以後、兄のアーナンとマヒドンと生活を共にし、1945年にタイに帰国しています。ただし、王位継承時には成年に達していなかったため、再びスイスに戻り、もともとの専攻であった自然科学から法学・政治学へと専攻を変更して、学業を続けることになりました。

 スイス滞在中の1948年10月、国王は交通事故に遭い、長期の入院を余儀なくされますが、その入院中に知り合ったモム・ラーチャウォン・シリキット・ティリヤコーン(後のシリキット王妃)と恋愛関係になり、一時帰国した後の1950年4月28日に結婚。それから週間後の1950年5月5日のことで、王室の慣例に従い、王宮内のパイサーンタクシン堂で即位式が行われました。

 戴冠式では、金の銘板に国王の名前“プラバート・ソムデット・プラパラミンタラ・マーハー・プミポン・アドゥンヤデート・マヒタラーティベート・ラーマーティボディー・チャクリーナルボディン・サヤーミンタラー ティラート・ボロムマナートボピット”が記され、イチジクの木で作られた八角形の玉座に座った国王は、国民からの請願を受けるかたちで「タイ国民の利益と幸福のために正義をもって統治する」と即位の宣言しました。今回ご紹介のシートは、その場面を取り上げたものです。

 なお、国王の即位式が行われた王宮の建物や玉座については、拙著『タイ三都周郵記』でもご紹介しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。
 

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