内藤陽介 Yosuke NAITO
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 さらば舛添
2016-06-21 Tue 11:18
 一連の公私混同問題の責任を取るとして、東京都の舛添要一知事がきょう(21日)付で辞職します。というわけで、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      地方自治・東京

 これは、ことし(2016年)6月7日に発行された“地方自治法施行60周年記念シリーズ 東京都”(ふるさと切手)のシートです。

 地方自治法施行60周年記念シリーズは、地方自治法施行60周年を記念して、47都道府県ごとの図柄による記念貨幣の発行と連携して2008年から発行されていたもので、今回ご紹介の“東京都”をもって、47都道府県が出そろうことになりました。

 切手に取り上げられている題材は、①東京タワーとレインボーブリッジとユリカモメ、②東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景(歌川広重筆)、③髙尾山薬王院飯繩権現堂、④伊豆大島(三原山と椿)、⑤小笠原諸島(南島 扇池)で、シート地の背景は、東京マラソンのスタート場面が取り上げられています。

 この東京マラソンの写真のうち、右下の方にはステージが写っていますが、その上にはスタートの号砲を撃ち終えた直後の舛添と思しき人物の姿が確認できます。(下の画像)まぁ、舛添を直接題材とした切手ではなく、彼はあくまでも写りこんでしまったという性質のものではあるのですが…。

      地方自治・東京(部分)
 
 さて、今回の舛添辞任は、週刊文春の5月5日・12日合併号(4月27日発売)での『告発スクープ 舛添知事 「公用車」で毎週末「温泉地別荘」通い』を発端として、彼の政治資金の使途があまりにも公私混同であることが都民の怒りを買った結果だったわけですが、それ以前にも、彼の都知事としての始政・資質を疑問視する声は少なからずありました。

 すなわち、舛添は元国際政治学者という出自から、“都市外交”を標榜して、2014年2月の知事就任以降、矢継ぎ早に北京、ソウルを都知事として18年ぶりに訪問し、中国の汪洋副首相、韓国の朴槿恵大統領と会談して「外交や安全保障は政府の専管事項だが、都市外交を活発にすることで外交を補完できると感じた」と語っています。しかし、本人も語っているように、外交はあくまでも政府の専管事項であり、友好親善のための儀礼的な訪問以外の目的で外国の首脳にあい、政府の頭越しに、何らかの意思表示をするのは明らかな越権行為です。

 その典型的な事例が、朴大統領との会談で、韓国側の“要請”を受けて、手狭になった韓国人学校の新設に向けた用地確保の協力を舛添が勝手に約束してしまったことでしょう。その結果、ことし3月、舛添は、新宿区内にある旧都立高校跡地を東京韓国学校(新宿区)に有償貸与する方向で韓国側と協議を始める、と突如発表しましたが、このことは多くの都民・国民の強い反発を招きました。その背景には、件の土地が、もともと障碍者の福祉施設として利用すべく準備が進められていたことに加え、新宿区が待機児童対策のため、保育施設への活用を陳情していたという事情があり、都民に犠牲を強いて外国(その相手がどの国であっても、です)に便宜を図るのは明らかに都知事としておかしいのではないかと都民・国民が考えるのは至極当然のことです。

 今回の辞任劇では、“政治と金”の問題にばかり焦点があてられていましたが、この点については、おそらく“違法ではないが(道義的に)不適切”ということで、彼の辞任をもって決着してしまうのではないかと思います。しかし、舛添が掲げてきた“都市外交”なるものが、韓国学校問題に見られるように、都民の利益、さらには日本の国益を犠牲にしてまで(少なくとも結果的に)他国に奉仕する内容となっていなかったかという点については、今後もきちんと精査すべきで、彼の辞任で幕引きにしてはなりません。そのうえで、不正・不法が明らかになれば、“前知事”は“容疑者”ないしは“被告”と呼ばれることになるはずです。


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