内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 切手に見るソウルと韓国:韓伯関係
2016-08-29 Mon 15:38
 ご報告が遅くなりましたが、 『東洋経済日報』8月19日号が発行されました。僕の月一連載「切手に見るソウルと韓国」は、今回は、リオデジャネイロ五輪開催中というタイミングでの掲載でしたので、ブラジルがらみの韓国切手ということで、この切手をご紹介しました。(画像はクリックで拡大されます)

      韓国ブラジル修好50周年(韓国)

 これは、2009年に韓国で発行された韓国ブラジル修好50周年の記念切手です。

 第二次大戦中に途絶した日本とブラジルの国交は1951年に回復しましたが、朝鮮戦争の影響もあって、1948年に独立した韓国とブラジルとの正式な国交樹立は先延ばしにされていました。

 また、日本とブラジルの国交回復に伴い、1953年以降、日本からブラジルへの移民の送り出しも再開され、日本政府の支援もあって、1959年には年間7000人もの日本人移民がブラジルに渡ることになりましたがが、これと伴走するかたちで韓国からブラジルへも小規模ながら移民が渡っていくことになります。こうした事態を受けて、1959年、ようやく韓国とブラジルは正式に国交を樹立しました。

 韓国政府は、人口の抑制、失業の解消、移民による外貨送金を期待して移民を奨励するため、1962年、海外移民法を制定するとともに、保険社会部(現保健福祉部)内に移民課を設けるなど体制を整えたうえで、ブラジル政府と移民協定を結び、同年12月、17家族92人をブラジルに送り出します。これが、ブラジルにおけるコリアン・コミュニティのルーツとなりました。

 現在、ブラジル国内には、サンパウロとフォス・ド・イグアス(パラグアイ、アルゼンチンとの国境地帯に位置する西部の都市で、世界遺産のイグアスの瀧にも近い国際観光都市)を中心に約5万人の韓国系人口があると推定されています。ただし、これ以外にも、当初はパラグアイに移住した韓国人とその子孫が国境を越えてブラジルに渡り、定着しているケースもかなりあるので(彼らはブラジル国内では“韓国出身”ではなく“パラグアイ出身”に分類されるので、統計上は“韓国系”にはカウントされません)、実際には“韓国系ブラジル人”の数は10万人を超えるともいわれています。

 なお、1980年代後半、ブラジル経済の停滞が始まると、ブラジルに移住した韓国人の帰国が出始めました。韓国系ブラジル人は、現地でも、家庭内では韓国語を話し、食事をはじめ韓国の生活様式を維持しているケースが多かったため、第一世代(韓国生まれ)の帰国者の多くは、問題なく帰国後の韓国での生活に順応しましたが、現地で生まれ育った第二世代の中には、言葉や習慣の違いから、親とともに韓国に渡ったものの、韓国社会になじめないケースも少なくないと奉公されています。

 さて、2009年、韓国とブラジルは国交樹立50周年にあわせて、両国の代表的な橋を描く同図案の記念切手を同時に発行しました。今回ご紹介の切手は、そのうちの韓国側で発行したものです。

 韓国側の題材として取り上げられ仁川大橋は、仁川国際空港のある永宗島と対岸の松島新都市を結ぶ総延長21・27キロ(うち橋梁は18・2キロ)の斜張橋で、2005年に着工しました。斜張橋部分の設計は、日本の建設コンサルタント会社・長大が受注し、斜張橋のケーブルは日本製のものが納入されています。完成は2009年10月16日で、2日後の18日に開通しました。

 一方、ブラジル側の橋として取り上げられたオクタヴィオ・フリアス・ジ・オリヴェイラ橋は、サンパウロのピニェイロス川に架かる斜張橋で、二車線の道路がX字型に立体交差し、それを一本の主塔で支えるユニークな構造で、観光名所にもなっています。全長は1600メートル、主塔の高さは138メートル。2005年に着工し、2008年に完成。同年5月10日に開通しました。


★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

 【出版元より】
 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


 ★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | 韓国:李明博時代 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< 世界漫郵記:リオデジャネイロ⑦ | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  ケニアで TICAD VI 開催>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/