内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ロンドン大火350年
2016-09-02 Fri 13:51
 1666年9月2日にロンドン大火が発生してから、きょうでちょど350年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      セントヘレナ・ロンドン大火

 これは、1967年にセントヘレナが発行した“ロンドン大火後の移民到着300年”の記念切手のうち、ロンドン大火の場面を取り上げた1枚です。

 1666年9月2日深夜1-2時頃、ロンドン・ブリッジのすぐ北に位置するプディング・レーンでトマス・ファリナーが経営するパン屋で火災が発生。当時のロンドンは10ヵ月近い干ばつ続きで空気も建物も非常に乾燥していた上、出火当夜は強い東風が吹き荒れていたことから、炎はたちまち隣家へと燃え移り、火薬、タール、油、石炭類などの可燃物が大量に貯蔵されていたテムズ河畔を焼き尽くして、シティにも広がりました。

 火災の被害が拡大した原因は、大火以前のロンドン市内では家屋のほとんどが木造で街路も狭かったことに加え、ロンドン市長のブラッドワースが、シティの地主の反対に押されて、延焼を防ぐための破壊消防に消極的だったことが挙げられています。

 優柔不断なロンドン市長にいらだった国王チャールズ2世は、みずから消火活動を先導。火の進む方向にある民家を取り壊して防火帯を設置し延焼を防ぐとともに、火災3日目には自らも視察におもむき、馬から降りて水桶を手にして消火活動に参加しました。この結果、4日目には防火帯の効果があがり、大火災はようやく収まり始め、5日目の9月6日には鎮火しました。

 一連の大火災で、ロンドン市内の家屋のおよそ85%(1万3200戸)が焼失。火災後の1667年、建築家クリストファー・レンの尽力により「再建法」が制定され、ロンドン市内では木造建築が禁止され、家屋は全て煉瓦造または石造とされたほか、道路も拡幅され、現在のロンドンの街区の基礎がつくられました。

 一方、火災により住居を失ったロンドン市民の一部は、翌1667年、当時は英国東インド会社の統治下にあったセントヘレナ島に集団で移住。今回ご紹介の切手は、そこから起算して300周年になるのを記念して発行されたものです。ちなみに、現在の“セントヘレナ人”は、このとき移住してきた英国系白人(と現地の先住民やアフリカ系の奴隷との混血)の子孫とされています。

 なお、ロンドン大火後、ロンドン市内ではコーヒーハウスが急増。ロンドンの郵便事情にも大きな影響を与えることになるのですが、そのあたりの事情については、拙著『英国郵便史 ペニー・ブラック物語』でもいろいろご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いたけると幸いです。


★★★ トークイヴェントのご案内 ★★★

 拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』の刊行を記念して、東京・青山の駐日ブラジル大使館で下記の通り、トークイヴェントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。

 ・日時 2016年9月23日(金)18:00~20:00(17:30受付開始)
 ・会場 駐日ブラジル大使館 セミナー・ルーム
  〒107-8633 東京都港区北青山2丁目11-12 (地図はこちらをご覧ください)
 ・参加費 無料
 ・定員 30名(申込多数の場合は先着順)

  * 9月16日(金)までに、お名前・ご連絡先・ご所属を明記の上、電子メール、ファックス等で下記宛にお申し込みください。(お送りいただいた個人情報は、大使館へ提出する以外の目的には使用しません)
  申込先 えにし書房(担当・塚田)
  〒102-0074 千代田区九段南2-2-7-北の丸ビル3F
  Tel. 03-6261-4369 Fax. 03-6261-4379
  電子メール info★enishishobo.co.jp (スパム防止のため、★の部分を半角@に変えてご送信ください)

 なお、トークヴェベント終了後、20:30より近隣のブラジルレストラン「イグアス」にて懇親会を予定しております。(イグアスの地図はhttp://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13048055/ をご覧ください) 
 会費は、『リオデジャネイロ歴史紀行』1冊の代金込みで6500円(書籍不要の場合は5000円)の予定です。参加ご希望の方は、トークイベントお申し込みの際に、その旨、お書き添えください。なお、懇親会のみの御参加も歓迎いたします。


★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

 【出版元より】
 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


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