内藤陽介 Yosuke NAITO
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 内親王殿下、パラグアイへ
2016-09-06 Tue 11:30
 秋篠宮家の長女、眞子内親王殿下が、きょう(6日)から16日までの日程で、パラグアイをご訪問(途中、ドイツとブラジルにもお立ち寄り)なさいます。今回のご訪問は、日本人移住80周年にあたり、同国政府から招待されたものということなので、きょうはこの切手です。

      パラグアイ・日系移民50年

 これは、1986年にパラグアイで発行された“日系移民50年”の記念切手で、ラ・コルメナの入植記念碑が取り上げられています。
 
 パラグアイへの日本人の制度的な移民は、1930年、わが国の在アルゼンチン特命全権公使がパラグアイ政府から日本人のパラグアイ移住を歓迎するとの感触を得て、「パラグアイ拓殖計画」を提出したのが出発点となります。

 その後、1934年、ブラジル政府が「移民二分制限法」(新規の移民は、すでに定住している当該国人の2%を超えることが出来ないとする制度)を発令したため、それまで年間2万人だった日本からブラジルへの移民枠が年間2500人まで制限されてしまいます。このため、代替地としてパラグアイへの海外移住の準備が始まり、翌1935年には日本人移民100家族がパラグアイへの入国許可を取得しました。

 ところが、1936年2月17日、ラファエル・フランコ大佐のクーデターが発生し、エウセビオ・アヤラ大統領が失脚。権力を掌握したフランコは「日本人移民の入国許可は前政権が出したものであって、現政権はこれを認めない」としたため、一旦は移住計画は宙に浮いてしまいます。この結果、日本政府としては表だって準備が進められなくなったため、事実上、拓務省が準備を進めるものの、名目上は、ブラジル拓殖組合(ブラ拓)の専務理事であった宮坂国人が個人名義で移民の入国許可の申請や入植地の売買を行い、1936年3月にはラ・コルメナ地区を入植地として選定するとともに、ブラ拓内にパラグアイ拓殖部(パラ拓)を設けて、移住許可が下りるのを末体制が整えられました。

 こうした準備と並行して、両国政府間の交渉も進められ、1936年4月30日大統領令第1026号をもって日本人移民100家族を試験的に受け入れる許可が下ります。これを受けて、同年5月15日にはパラ拓スタッフが、6月にはブラジルからの指導移民が、それぞれ先遣隊としてラ・コルメナに入り、8月、日本から到着した最初のパラグアイ移民を迎えました。今回ご紹介の切手や、内親王殿下をお迎えしての記念式典は、いずれも、ここから起算しての周年記念事業となります。

 ちなみに、日本人移民の入植以前は、パラグアイでは小麦はほぼすべて輸入に頼っていましたが、日本人の農場で小麦が生産されるようになったことで、現在のパラグアイは小麦の輸出国になりました。また、1960年代に日系移民が始めた日本への大豆輸出は、現在ではパラグアイの主要輸出作物の一つに成長しており、2011年の東日本大震災後には「100万丁豆腐プロジェクト」として100万丁分の原料の大豆と製造加工費の日本への支援も行われています。

 国賓を迎えての公式晩餐会では、賓客にちなんだ料理が供されるのが一般的ですが、そうすると、今回は内親王殿下のテーブルに豆腐料理が並ぶのかもしれませんね。


★★★ トークイヴェントのご案内 ★★★

 拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』の刊行を記念して、東京・青山の駐日ブラジル大使館で下記の通り、トークイヴェントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。

 ・日時 2016年9月23日(金)18:00~20:00(17:30受付開始)
 ・会場 駐日ブラジル大使館 セミナー・ルーム
  〒107-8633 東京都港区北青山2丁目11-12 (地図はこちらをご覧ください)
 ・参加費 無料
 ・定員 30名(申込多数の場合は先着順)

  * 9月16日(金)までに、お名前・ご連絡先・ご所属を明記の上、電子メール、ファックス等で下記宛にお申し込みください。(お送りいただいた個人情報は、大使館へ提出する以外の目的には使用しません)
  申込先 えにし書房(担当・塚田)
  〒102-0074 千代田区九段南2-2-7-北の丸ビル3F
  Tel. 03-6261-4369 Fax. 03-6261-4379
  電子メール info★enishishobo.co.jp (スパム防止のため、★の部分を半角@に変えてご送信ください)

 なお、トークヴェベント終了後、20:30より近隣のブラジルレストラン「イグアス」にて懇親会を予定しております。(イグアスの地図はhttp://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13048055/ をご覧ください) 
 会費は、『リオデジャネイロ歴史紀行』1冊の代金込みで6500円(書籍不要の場合は5000円)の予定です。参加ご希望の方は、トークイベントお申し込みの際に、その旨、お書き添えください。なお、懇親会のみの御参加も歓迎いたします。


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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

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