内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 リオデジャネイロ・パラリンピック開幕
2016-09-08 Thu 11:10
 リオデジャネイロ・パラリンピックが、現地時間の7日夜(日本時間8日午前)、開幕しました。というわけで、きょうはストレートにこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・パラリンピック

 これは、今回のパラリンピックのマスコット“トム”を取り上げた2015年のブラジル切手です。

 トムは、オリンピックのキャラクター、ヴィニシウスとともに、アニメーション会社、“バードスタジオ(Birdo Producoes)”が制作し、2014年の11月20日に発表されました。

 南米初開催のオリンピック・パラリンピックということをふまえ、トムは、南米の豊かな植物を象徴するキャラクターとして、青と緑を基調とし、頭は葉で覆われています。また、サンバを始めとしたブラジル音楽が大好きという設定に合わせて、今回ご紹介の切手では、リオの象徴であるポン・ヂ・アスーカルを背景に、タンバリンを叩き、踊る姿がデザインされています。
 
 マスコットの名前としては、当初、同社内ではオバ、エバの名で呼ばれていたそうですが、最終的に、「イパネマの娘」などで知られるブラジル音楽の巨匠、ヴィニシウス・ヂ・モライスとアントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)にちなんで、オリンピックのマスコットが“ヴィニシウス”、パラリンピックのマスコットが“トム”と命名されています。

 今回ご紹介の切手のマスコットの名前の由来となったトム・ジョビンは、1927年、リオのチジュッカ地区生まれ。14歳の頃からピアノを弾きはじめ、音楽家になることを夢見ていましたが、高校卒業後は、生活の安定を考えて建築学校に入学しました。しかし、音楽への夢を捨てきれず、ナイト・クラブでピアノを弾いていたところ、1952年、当時のブラジル音楽界の大御所、ハダメス・ジナタリに見いだされ、コンチネンタル・レコードに入社。翌1953年、オデオン・レコード(EMI・ブラジル)に移って、作編曲家として活動するようになります。

 1956年、ヴィニシウス・ヂ・モライスがプロデュースしたミュージカル『オルフェウ・ダ・コンセイサォン』(1959年に『黒いオルフェ』としてフランス・イタリア・ブラジル合作で映画化され、カンヌのパルム・ドールなどを受賞)の音楽を担当して以来、ヂ・モライスとジョビンはコンビを組んで数々の曲を発表するようになり、1958年には、“サンバ・カンサゥン(白人を中心に、比較的穏やかなリズムで叙情的な内容を歌ったサンバ)の女王”、“ブラジル音楽の至宝”などと呼ばれていた当代一の女性歌手、エリゼッチ・カルドーゾのアルバム『愛しすぎた者の歌』の全収録曲を手がけるようになりました。

 このアルバム収録曲のうち、「想いあふれて」「もう一度」の2曲にギタリストとして参加したのが、ジョアン・ジルベルトです。

 ジルベルトのギターは、ジャズのコードを駆使して、1本のギターでバチーダ(サンバのリズム)を刻むという独創的なものでした。また、彼のささやくような歌い方は、当時としてはかなり斬新で、その音楽性にほれ込んだジョビンは、2ヶ月後、ジルベルトのために「想いあふれて」をアレンジしてレコーディングし、1959年にリリースします。このジルベルトの「想いあふれて」こそ、現在にいたるボサノヴァの歴史の原点となりました。

 ボサノヴァという言葉は、もともとは、“新しい傾向”を意味するポルトガル語ですが、この新ジャンルはすぐに学生たちの支持を得ます。以後、ヂ・モライスとジョビンのコンビは次々にヒット曲を生み出し、ヴィニシウスとトムは現代ブラジル文化を象徴するビッグ・ネームとなりました。

 なお、このあたりの事情につきましては、新刊の拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』でも取り上げておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。


★★★ トークイヴェントのご案内 ★★★

 拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』の刊行を記念して、東京・青山の駐日ブラジル大使館で下記の通り、トークイヴェントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。

 ・日時 2016年9月23日(金)18:00~20:00(17:30受付開始)
 ・会場 駐日ブラジル大使館 セミナー・ルーム
  〒107-8633 東京都港区北青山2丁目11-12 (地図はこちらをご覧ください)
 ・参加費 無料
 ・定員 30名(申込多数の場合は先着順)

  * 9月16日(金)までに、お名前・ご連絡先・ご所属を明記の上、電子メール、ファックス等で下記宛にお申し込みください。(お送りいただいた個人情報は、大使館へ提出する以外の目的には使用しません)
  申込先 えにし書房(担当・塚田)
  〒102-0074 千代田区九段南2-2-7-北の丸ビル3F
  Tel. 03-6261-4369 Fax. 03-6261-4379
  電子メール info★enishishobo.co.jp (スパム防止のため、★の部分を半角@に変えてご送信ください)

 なお、トークヴェベント終了後、20:30より近隣のブラジルレストラン「イグアス」にて懇親会を予定しております。(イグアスの地図はhttp://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13048055/ をご覧ください) 
 会費は、『リオデジャネイロ歴史紀行』1冊の代金込みで6500円(書籍不要の場合は5000円)の予定です。参加ご希望の方は、トークイベントお申し込みの際に、その旨、お書き添えください。なお、懇親会のみの御参加も歓迎いたします。


★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

 【出版元より】
 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


 ★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | ブラジル:民政移管以降 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< 世界の国々:メキシコ | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  ブラジル独立記念日>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/