内藤陽介 Yosuke NAITO
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 日本ハムが10年ぶり日本一
2016-10-30 Sun 10:06
 プロ野球の日本シリーズは、北海道日本ハムファイターズ広島東洋カープを4勝2敗で下して10年ぶりの日本一となりました。というわけで、“戦士”の切手の中からこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      ブラジル・モンテカステッロ攻略50年

 これは、1995年2月21日にブラジルが発行した”モンテ・カステッロ攻略50年”の記念切手で、ブラジル国旗を背景に戦うブラジルの兵士たちが描かれています。

  1939年9月に第二次大戦が勃発した当初、ブラジル国内では、陸軍の上層部はドイツに好意的でしたが、大統領のヴァルガスは中立を維持していました。

 ところが、1941年12月、日本軍による真珠湾攻撃を受けて大戦に参戦した米国は、ブラジル北東部の戦略的な位置を重視し、ブラジルを自陣営に取り込もうとします。その一環として、米国は、ヴァルガス政権の経済政策の目玉の一つであったヴォルタ・レドンダ国立製鉄所の建設資金として2000億ドルを供与し、その代償として、レシーフェに米軍基地を設置。一方、ヴァルガス政権も、中立を掲げながらも、明らかに米国寄りの外交路線に舵を切るようになっていきます。

 一方、米国と戦闘状態に突入したドイツは大西洋戦線で潜水艦Uボートを用いた連合国の通商破壊作戦を展開していましたが、その結果、1942年1月から7月までの間に13隻のブラジル商船がドイツの潜水艦攻撃によって沈められました。さらに、同年8月には、潜水艦U-507により、2日間で5隻のブラジル船が沈められ、600人以上が犠牲になっています。この8月のUボート攻撃に対して、ブラジル国内の反独世論が沸騰。ヴァルガスは陸軍内の反対論を抑え込んで、8月22日、ドイツに対して宣戦を布告しました。

 さらに、大戦末期の1944年になると、ブラジルは連合国の一員として、ラテンアメリカ諸国として唯一、米軍の指揮下に2万5000名余の遠征軍(FEB:Força Expedicionária Brasileira)をイタリア戦線に派遣しました。すでに、イタリアは前年の1943年に降伏しており、主たる戦闘対象はドイツ軍です。

 1944年7月2日にブラジルを出発したFEBの第一陣5000人は同16日にイタリア・ナポリに到着。その後、順次、後続部隊が到着し、米軍を中心とする連合軍部隊と合流しました。その中には、アフリカ系黒人で構成される米第92歩兵師団、日系人で構成される米第442歩兵連隊、ニュージーランド、カナダ、インド、グルカ、英領パレスチナ、南アフリカ出身の英連邦軍、英連邦指揮下のポーランド、チェコスロヴァキアの各亡命政府軍、イタリアの反ファシスト勢力、セネガル、モロッコ、アルジェリア出身のフランス軍など、多種多様な人々が含まれていました。

 FEBは、ドイツのケッセルリンク元帥が設定したイタリア北部の最後の防衛線“ゴシック・ライン(リグリア海から内陸に入り、標高1000メートルのアルティッシモ山の山頂を連ねた線)”の攻略戦に参加しましたが、なかでも、1944年11月25日から1945年2月21日までのモンテ・カステッロの戦いでは、FEBはドイツ軍の70名を大きく上回る443名の死傷者を出して奮闘し、連合国の勝利に貢献したことで知られています。今回ご紹介の切手は、その50周年を記念して発行されたものです。

 その後も、FEBは連合国諸部隊とともに1945年4月7日にまでに難攻不落と謳われたゴシック・ラインの制圧を完了します。さらに、米第4軍と共に北上して4月14日にはモンテーゼを攻略して4月25日にはパルマに到達し、ターロ川の戦いでは撤退する枢軸軍の激しい抵抗を受けつつも、28日にはフォルノーヴォで枢軸側を包囲してドイツ第148師団を降伏させ、1万3000人を捕虜としました。

 これにより、ドイツ軍はイタリア戦線で抵抗を続けることが不可能となり、休戦交渉が開始されます。そして、5月2日、FEBはトリノに到達し、スーザ渓谷で南下してきたフランス軍と合流したところで、5月8日の終戦を迎え、戦勝国としての地位を確保しました。

 なお、第二次大戦中のブラジルについては、拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』でもいろいろと関連のマテリアルをご紹介しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

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