内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界漫郵記:リオデジャネイロ⑨
2016-11-05 Sat 09:59
 ご報告が遅くなりましたが、『キュリオマガジン』2016年11月号が発行されました。僕の連載「郵便学者の世界漫郵記」は前回に続き、リオデジャネイロ篇の第9回目。今回は、国立歴史博物館とカテドラル・メトロポリターナにフォーカスをあてました。その記事の中から、この1点をご紹介します。(以下、画像はクリックで拡大されます)

      カテドラル・メトロポリターナ

 これは、2010年に発行されたカテドラル・メトロポリターナの切手です。

 リオには有名無名の教会が数多くありますが、中でもインパクトがあるのは、リオデジャネイロ大司教座がおかれているカンデラリア・メトロポリターナでしょう。

 もともと、リオの大司教座は、カンデラリア教会からもほど近いプリメイロ・デ・マルソに面したノッサ・セニョーラ・ド・モンテ・ド・カルモ教会(旧大聖堂)に置かれていました。

 同教会は、もともと、1590年にブラジルにやってきたカルメル修道会が建立した小さな礼拝堂でしたが、その後、礼拝堂は拡張され、1770年、“カルメル山の聖母教会”を意味するノッサ・セニョーラ・ド・モンテ・ド・カルモ教会として聖化されます。

 1808年、ポルトガル王室がリオに遷移すると、国王マリア1世がカルモ修道院を御座所としたことから、近接するノッサ・セニョーラ・ド・モンテ・ド・カルモ教会は王室礼拝堂となり、あわせて、リオの大司教座がおかれました。

 以後、1889年の帝政廃止までの間、ノッサ・セニョーラ・ド・モンテ・ド・カルモ教会は王室/皇室の教会として、ジョアン6世の戴冠式(1816年3月20日)、王太子時代のドン・ペドロ1世の結婚式(1817年11月6日)、ドン・ペドロ1世の戴冠式(1822年10月12日)、ドン・ペドロ2世の戴冠式(1841年7月18日)、皇女イザベルの結婚式(1864年10月15日)など、王室/皇室の慶事の舞台として使われています。

 共和制の発足に伴い、ノッサ・セニョーラ・ド・モンテ・ド・カルモ教会は皇室礼拝堂ではなくなりましたが、その後も、リオデジャネイロ大聖堂としての地位は維持しつづけていました。しかし、リオからブラジリアへの遷都後、リオ市内の再開発の一環として、1964年、レプブリカ・ド・パラグアイ通りとレプブリカ・ド・チリ通りに面した土地に、新たな大聖堂の建設が始まり、1976年、現在の大聖堂としてのカテドラル・メトロポリターナが完成。リオデジャネイロ大司教座もそこに移されました。

 さて、カテドラル・メトロポリターナは、教会建築としては珍しい円錐形で、直径106m、高さ96mで収容人員は2万人。円錐形の形は、人々と神との等しい関係、近さを表しているのだとそうです。天井には十字型の天窓があり、そこから床へ64mのステンドグラスが東西南北4方向に伸びており(下左の画像)、主祭壇の上空には、現代美術風にアレンジされた磔刑のキリスト像が中空に吊り下げられています。また、教会には東西南北に入口があり、東の入口にはキリスト像が、西の入口には、カトリックで人気の高い聖人、“アッシジのフランチェスコ”の像が置かれています。(下右の画像)

      カテドラル・メトロポリターナ内部  カテドラル・メトロポリターナ(フランチェスコ像)

 ちなみに、カテドラル・メトロポリターナとは通りのを挟んで反対側のビルの外壁は鏡面加工となっており、そこにカテドラルの外観が映っていますが、“近未来”風のカテドラルが、ガラスの窓枠でいくつにも細分され、ところどころで微妙に歪んでいるのは、それこそ、SF映画に出てくる時空の歪みが目の前に表現されているようで、ちょっとした奇観だったのが、印象に残っています。(下の画像)

      カテドラル・メトロポリターナ(鏡面)

 なお、カテドラル・メトロポリターナについては、拙著『リオデジャネイロ歴史紀行』でも詳しくご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。なお、雑誌『キュリオマガジン』の「郵便学者の世界漫郵記:リオデジャネイロ篇」も、同書に収録しきれなかった内容を加えて、年内いっぱい連載を続けていく予定ですので、よろしくお願いいたします。
 

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 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

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