内藤陽介 Yosuke NAITO
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 高橋みなみのこれから何する?
2016-11-28 Mon 13:37
 本日(28日)13:15すぎから、TOKYO FMのラジオ番組「高橋みなみのこれから何する?」に内藤が電話生出演いたしました。テーマは「年賀状1月2日配達取りやめ」について。というわけで、きょうは“1月2日”の消印が押された切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      1月2日・伏見局機械印

 これは、1970年1月2日の機械印が押された7円切手です。

 1月2日の年賀状の配達は、1974年から2004年まで休止されていましたが、2005年から“民営化”を前にしたサービス向上のために復活していました。しかし、年賀状の数がピークから大幅に減少したうえ、昨今、人件費も上昇していることから、コスト削減のため、2017年から、1月2日の年賀状の配達は再び休止されることになりました。なお、郵便物の集荷や書留便などの配達、郵便局内の処理作業などは、従来通り、1月2日も行われます。

 ちなみに、1974年から1月2日の年賀状配達が休止されたのは、1973年に全逓信従業員組合(全逓)が展開した“73年末闘争”の結果です。すなわち、この時の闘争で、全逓側は、インフレ手当0.5ヶ月、週休2日制、1月2日・3日休配を中心的な要求として掲げ、突如、意図的に郵便物を滞留させる“電撃的物ダメ”戦術を展開。この結果、インフレ手当0.5ヶ月、1979年9月から4週間に1回の非番日を実施、1月2日の休配が労働者の権利として認められ、2004年まで、1月2日には年賀状の配達が行われないという慣行が続いていたわけです。

 かつて、春闘が盛んだったころには、毎春のように、国鉄をはじめとする鉄道・バスのストライキがありましたが、全逓は、郵便事業の一番の書き入れ時である年賀状の時期を闘争の重要な時期と位置付けており、戦後の年賀状の歴史にもさまざまな影響を及ぼしています。

 たとえば、戦時中および終戦直後の年賀郵便の特別取扱が中断されていた時期を除き、1935年末から、指定の期間内に差し出された年賀状には絵入り年賀印が押されていました。ところが、1956-57年の年末年始、全逓は年末手当2ヵ月分の獲得と特定郵便局長の官制化、特別職法案に対する反対などを主張し、要求が入れられない場合には「年賀はがきを超勤拒否によりストップする」として賜暇戦術をとったため、1957年の年賀状には絵入りの年賀印は使用できませんでした。この結果、翌1958年の年賀状からは、櫛形印・機械印ともに毎年使用できるよう、時刻欄に“年賀”の文字が入ったものが使われるようになりました。その後、1962年の年賀状からは、年賀郵便特別取扱期間(当時は12月15-28日)に引き受けた官製年賀はがきへの消印そのものも省略されるようになります。

 また、全逓の年末闘争が特に激しかったのは、1959年と1978年の年末で、1960年と1979年には元日に配達されなかった年賀状がかなりの数に上りました。特に、1979年は年賀状の遅配が相当数に上ったため、お年玉くじの抽選会も当初予定の1月15日から同31日に延期され、小型シートの交換開始も、1月20日から2月5日に変更されたほどでした。

 なお、このあたりの事情については、拙著『年賀状の戦後史』でも詳しくご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 * 番組が無事に終了しましたので、記事内容を告知から、放送内容を補足するものに変更して再アップしました。お聞きいただきました皆様には、この場をお借りして、あらためてお礼申し上げます。


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