内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 バンコクに来ています
2016-11-30 Wed 12:05
 以前の記事でも書きましたが、12月2日から中国・南寧で開催のアジア国際切手展<CHINA 2016>にコミッショナー兼審査員として参加するため、本日未明に出国し、現在、バンコクのスワンナプーム国際空港にいます。というわけで、景気づけに、今年に入ってから入手したバンコク関連のマテリアルの中から、この1点です。(画像はクリックで拡大されます)

      香港QV切手・バンコク消

 これは、1884年2月5日、バンコクの英国局で使用された香港切手のオンピースです。

 タイと欧米諸国との本格的な外交関係は、1855年にラーマ4世(モンクット王)が英国との間にボーリング条約を結んだことに始まります。ちなみに、映画やミュージカルで有名な『王様と私』は、ラーマ4世をモデルにした“シャム王”の宮廷を舞台に、国王と英国人女性家庭教師との交流を描いたものですが、作品中の王室の扱いが不敬であるとして、タイでは上映・上演が禁じられています。

 ボーリング条約により英国は首都バンコクに領事館を開設しましたが、当時、タイには近代郵便制度はなく、国内はともかく、バンコクから海外へ郵便を送ることにタイ側が責任を持つ体制にはなっていませんでした。このため、英国領事館は、タイ駐在の外国人商人や宣教師の要請に応えて領事館内に“郵便局”を開設し、1858年からタイと英本国やインド、シンガポールなどとの通信の取り扱いを開始しました。これが、タイにおける近代郵便制度の最初で、当時の郵便物は蒸気船でシンガポールまで運ばれ、そこから宛先へ送られていました。

 英国がバンコクに開設した郵便局では、当初は英領インドの切手が、1867年からは主にイギリス海峡植民地(現・マレーシア、シンガポール)の切手が無加刷で使われていましたが、1882年からは海峡植民地の切手にバンコクを意味するBの文字を加刷した切手が使用されるようになりました。こうした海峡植民地切手と並行して、香港切手もバンコクの英国局で使用されています。なお、バンコクでの香港切手は、香港、中国、日本宛の郵便物に限って例外的に使われたものと考えられています。

 一方、ラーマ5世(チュラーロンコーン王、『王様と私』のラストで、国王の崩御に伴い即位する少年皇太子のモデル)による近代化政策の一環として、タイが自前の郵便制度導入を計画するようになったのは、1881年のことでした。ただし、当時のタイには切手を製造するための設備がなかったため、タイ最初の切手の製造はロンドンのウォータールー・アンド・サン社に委託されました。

 その後、ロンドンから切手が到着するのを待って、1883年8月4日、バンコクのプラナコーン地区とチャオプラヤー川を挟んで対岸のトンブリー地区との間で、書状と書籍(印刷物)の配達に限定してタイの近代郵便が創業されます。なお、バンコクという地名は主として外国人による呼称で、タイ語では“クルンテープ”というのが一般的です。

 ちなみに、バンコクに置かれていた英国の郵便局は、1885年7月1日にタイが万国郵便連合に加盟し、タイ政府発行の切手が国際的にも有効とされたため、その前日の6月30日で閉鎖されました。

 さて、南寧へは東京からの直行便はないので経由便を使うしかないのですが、今回は、日本からの出品作品をお預かりして会場に搬入するため、中国の他の都市での出入国は避け、南寧で直接、出入国および通関手続きは行うことにしました。そのため、当初はマカオ航空を使い、マカオ経由で南寧入りするつもりでチケットも手配していたのですが、突如、マカオ航空側の事情で僕がチケットを買ったマカオ=南寧間の便が運休となってしまったため、遠回りではありますが、南寧行きの国際線の便が比較的多いバンコク経由というルートを取ることになりました。今日は午後の便でバンコクを発って南寧入りする予定で、現在、空港のラウンジでこの記事を書いている次第です。なお、展覧会の会期は12月6日までですので、翌7日に南寧を発ってバンコクに飛び、8日の朝に帰国の予定です。

 旅行中もノートパソコンは持参していますが、南寧では、中国当局によるインターネット規制があり、fc2、ameblo、geocitiesで作成したサイトには、内容のいかんにかかわらず、ドメイン自体が規制対象となっているために現地からは接続できないそうです。そこで、中国でもインターネットが使用できるというルーターを成田で手配してきたのですが、いままで試したことがないので、うまくいくかどうかはわかりません。そこで、現地でも記事がアップできればそのように致しますが、それが無理だった場合のことを考えて、とりあえず、南寧到着後、来月7日に中国を出国するまでの間は予約投稿しておいた内容を、順次、公開する体制を取っています。このため、受賞結果を含め現地でのレポートは、帰国後のアップになる可能性があります。また、かようなお国事情ゆえ、メールでのお問い合わせにも対応できないことがあるかもしれませんが、その場合には、あしからず、ご容赦ください。


★★★ ブラジル大使館推薦! 内藤陽介の『リオデジャネイロ歴史紀行』  ★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

 【出版元より】
 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


 ★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
スポンサーサイト

別窓 | タイ:ラーマ5世時代 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< 南寧に到着しました! | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  世界の国々:ベナン>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/