内藤陽介 Yosuke NAITO
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 沢村栄治100年
2017-02-01 Wed 17:00
 日本のプロ野球草創期の大投手として知られる沢村栄治が、1917年2月1日に生まれてから、きょう(1日)でちょうど100年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      沢村栄治(20世紀デザイン)

 これは、2000年3月23日に発行された「20世紀シリーズ」第8集のうち、“沢村栄治投手の活躍”を取り上げた1枚です。切手の図案は野球体育博物館提供の写真をもとにコラージュとして制作されています。写真の沢村が実際に着用していたユニフォームは、グレーの生地の上下に胸の文字は黒、襟と袖の線は紺色でアンダーシャツは黒(もしくは濃紺)でしたので、デザイナーによる着色は実際のイメージとはかなり異なります。まぁ、切手では、沢村の使っているグラブが紫色という、当時としては、ほぼありえない色となっていますので、そもそも、デザイナーには、あくまでもデザイン性優先で、史実を忠実に再現しようという意識はなかったのかもしれません。

 さて、沢村は、1917年2月1日、三重県宇治山田市(現・伊勢市)で生まれました。京都商業学校(現・京都学園高等学校)の投手として、1933年春、1934年春・夏の甲子園に出場した後、1934年に京都商業を中退し、同年11月、読売新聞社主催の日米野球の全日本チームに参戦。11月20日、静岡県草薙球場で開催された試合では、7回裏にルー・ゲーリックにソロ本塁打を浴びたのみで、メジャーリーグ選抜チームを8回5安打1失点と好投し、ベーブ・ルースに称賛されたことで脚光を浴びました。

 同年末、全日本チームを基礎に職業野球チームとして「大日本東京野球倶楽部」(現・読売ジャイアンツ)が結成されるとこれに参加。プロ野球リーグが始まる前の1935年、第1次米国遠征に参加して21勝8敗1分け、同年の国内巡業では22勝1敗、翌1936年の第2次米国遠征でも11勝11敗の成績を残しました。そして、プロ野球リーグが開始された1936年秋には史上初のノーヒットノーランを達成したほか、同年12月、大阪タイガースとの最初の優勝決定戦では3連投し、巨人に初優勝をもたらしています。また、1937年春には24勝(うちノーヒットノーラン1度を含む)・防御率0.81の成績を残して、プロ野球史上初となるMVPに選出されたました。

 しかし、徴兵によって甲種合格の現役兵として入営、1938年から満期除隊の1940年途中まで中国大陸に出征。この間、手榴弾を投げさせられたことから右肩を痛めたほか、戦闘で左手を銃弾貫通で負傷、さらにマラリアに感染しました。1940年の復帰後はサイドスロー転向し、抜群の制球力と変化球主体の技巧派投球で3度目のノーヒットノーランを達成しています。

 1941年終盤から1942年にかけて、ふたたび応召により予備役の兵として軍隊に戻り、1943年に球界に復帰したものの、1943年7月6日の対阪神戦の出場が最後で、3イニングで8与四死球と2被安打で5失点で降板となり、同年10月24日、代打での出場が最後の公式戦となりました。

 現役引退後の1944年10月2日、またもや応召し、同年12月2日、フィリピンに向かうため乗船していた軍隊輸送船が、屋久島沖西方の東シナ海でアメリカ海軍潜水艦「シーデビル」により撃沈され、屋久島沖西方で戦死しました。享年27歳。職業野球通算63勝22敗、防御率1.74。

 戦後の1947年7月9日、巨人軍は沢村の功績をたたえて背番号14を日本プロ野球史上初の永久欠番に指定したしたほか、同年、沢村の功績と栄誉を称えて“沢村栄治賞(沢村賞)”が設立されたのは広く知られるところです。現在、東京ドームそばの「鎮魂の碑」には、石丸進一ら太平洋戦争で戦死したプロ野球選手とともに、沢村の名も銘記されています。

 なお、沢村をモデルとした切手は、今回ご紹介のモノのほか、1984年に発行された“日本プロ野球50年”の記念切手があります。こちらについては、拙著『近代美術・特殊鳥類の時代』でも詳しく説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


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