内藤陽介 Yosuke NAITO
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 小さな世界のお菓子たち:キャンディの切手
2017-04-01 Sat 15:31
 大手製菓メーカー(株)ロッテの季刊広報誌『Shall we Lotte(シャル ウィ ロッテ)』の第35号(2017年春号)ができあがりました。僕の連載「小さな世界のお菓子たち」では、今回は、こんな切手を取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)

      香港・ロリポップキャンディ

 これは、香港が2015年に発行した“心思心意”の切手のうち、ロリポップ・キャンディを取り上げた1枚です。

 香港では、2003年以降、不定期に“心思心意(Heartwarming)”と題するグリーティング切手を発行しています。このうち、2015年2月12日に発行された6種セットの切手は、ヴァレンタイン・デー直前という時節柄、さまざまなハート型のグッズをデザインしていますが、その中の1枚には、鮮やかな渦巻き模様のロリポップ・キャンディ(棒棒糖)が取り上げられました。キャンディの色つきの部分は盛り上げ印刷になっており、立体感のある1枚です。

 切手は2015年1月29日から香港の各郵便局で1枚2.7香港ドルで発売されましたが、実際に郵便に使えるようになったのは2月12日のことでした。また、切手には額面数字の代わりに“本地郵資/LOCAL MAIL POSTAGE”の表示があり、今後、料金が値上げされても、ずっと香港域内宛の封書料金用(30グラム)に使用できます。

 もともと、香港では春節(旧正月)のギフトとしてキャンディを箱に詰めて送るという習慣がありました。これは、甘いキャンディが新年の幸運を象徴するものとされていたためです。

 ただし、春節に贈られるキャンディは、今回ご紹介の切手に取り上げられているような派手な色彩のモノではなく、眼鏡型の容器に入った眼鏡糖、ダイアモンドの指輪をかたどった容器に入った戒指糖、生姜と砂糖、麦芽糖などで作られた昔ながらの叮叮糖(啄啄糖とも)、ココナッツ・キャンディの椰子糖などが主でした。このうち、眼鏡糖や戒指糖は、1980年代くらいまで、幼稚園から小学校低学年くらいの男の子から、お気に入りの女の子に定番のプレゼントとして使われていました。

 現在では、健康志向の高まりもあって、春節のギフトとしてキャンディを贈る人は徐々に減少傾向にあるものの、香港で生まれ育った人々の生活の中で、現在なお、キャンディには縁起物としてのイメージがあることに変わりはありません。

 ところで、年によってバラつきはあるものの、春節は2月の上旬から中頃くらいまでのことが多く、今回ご紹介の切手が発行された2015年の春節は2月19日で、ヴァレンタイン・デーともほぼ重なっています。

 旧宗主国の英国同様、香港でも、ヴァレンタイン・デーには、男女を問わず、花やケーキ、カードなどのギフト(もちろん、チョコレートを贈る人もいます)を、恋人や親しい人に贈ることがある日になっていますが、“心思心意”の切手にロリポップ・キャンディが取り上げられていることから考えて、なかには、春節のギフトを兼ねて、キャンディを贈る人も少なくないのかもしれません。


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