内藤陽介 Yosuke NAITO
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 南極の夏至
2017-06-21 Wed 09:48
 きょう(21日)は夏至です。東京はあいにく朝から雨降りなので、せめて気分だけでも太陽をということで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      仏領南極・夏至

 これは、2007年に仏領南極で発行された“6月21日のデュモン・デュルヴィル(基地)での太陽の動き”の切手です。北半球と南半球では夏と冬が逆になりますが、夏至と冬至に関しては北半球にあわせて、南半球でもきょうが“夏至”になります。ただし、南半球では生活上、冬の季節に“夏”というのは違和感もあるため、慣用的に“冬至”ということもあるのだとか。

 19世紀以降、南極探検が盛んに行われるようになると、英国・フランス・ノルウェーオーストラリア・ニュージーランド・アルゼンチン・チリの各国は、豊富な地下資源や領海内の水産資源の確保を目指して、自分たちが調査した地域の領土権を主張しはじめます。

 このうち、フランスは、1840年にフランス人探検家デュルヴィルが発見した南極大陸北岸を“アデリー海岸(アデリーはデュルヴィルの妻の名)”と命名。1955年には、南極点を頂点に東経136度から東経142度にかけての扇型の範囲をアデリーランドとして領有権を主張しています。このアデリーランドにアムステルダム島、セント・ポール島、クロゼ諸島、ケルゲレン諸島を加えた範囲が“フランス南部および南極領土(以下、仏領南極)”となるのですが、実際には、フランスも締約している南極条約によって、南極地域における領土主権、請求権は凍結されています。

 また、仏領南極の切手は、当時フランス領だったマダガスカルの切手に“Territoire des Terres Australes et Antarctiques Françaises”の文字を加刷したものが1955年に発行されたのが最初で、正刷切手としては1956年のものが最初となります。

 さて、6月の夏至の時季、北極海を中心に北極圏では、1日中太陽が沈まない“白夜”となりますが、南極圏以南は逆に1日中、夜が続く“極夜”となります。ただし、南極大陸のうち、南極圏(南緯66.5度)より南に位置する地域では、わずかですが、夏至の時期でも太陽が見られます。今回ご紹介の切手のデュモン・デュルヴィル基地は、南緯66.4度の位置にあるためギリギリ太陽が拝めるわけで、切手では、6月21日10時25分の日の出から14時53分までのわずか4時間半の太陽の移動が表現されています。
 

 ★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史” ★★★ 

 6月15日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第4回目は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は6月29日(木)16:05~の予定ですので、引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、15日放送分につきましては、放送から1週間、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

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 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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