内藤陽介 Yosuke NAITO
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 英領香港の終焉から20年
2017-06-30 Fri 13:56
 1997年6月30日をもって、英領香港の歴史に幕が下りてから、今日でちょうど20年です。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。

      香港・英領香港最終日シート(葉書)

 これは、英領香港最終日の1997年6月30日に発行された切手シートを貼り、オランダ宛に差し出された葉書です。この切手シートに収められている切手は1991年に発行された“香港郵政署150周年”の記念切手の5ドル切手で、英領であることを示す王冠のマークが入っていますので、発行翌日の7月1日以降は郵便には無効となりました。このため、使用可能なのが1997年6月30日の1日しかなく、初日カバー以外の実逓便を探そうとするとそれなりに苦労します。今回ご紹介の葉書は、おそらく、現地に滞在していた外国人が差し出したものだろうと思いますが、欲を言えば、着印が押されるよう、書留にしてくれたらなおよかったですな。

 なお、葉書に押されている最終日の印は英領香港初期の1841-42年に使われた郵便印を模したスタイルになっています。

 葉書に貼られているシートには、中央郵便局の局舎と英領香港切手の変遷がまとめられていますが、左上の緑色の図が、アヘン戦争中の1841年、ヴィクトリアピークの中腹に設けられた最初の局舎です。その後、市街地の開発とともに郵便局も維多利亜の地域に移転し、1846年には畢打街と皇后大道中の交差点に2代目の局舎(シート右上)が設けられました。香港最初の切手が発売されたのは、この局舎の時代です。

 古き良き時代の香港の象徴として有名なエドワード様式の重厚な局舎(シート右下)は3代目で、1911年、2代目の局舎が手狭になったため、旧局舎から100メートルほど北側の海寄りの場所、つまり、西側を畢打街、北側を干諾道中、南側を徳輔道中で囲まれた一角に建てられました。

 現在の中央郵便局(小型シート左下)は、そこからさらに北へ200メートル弱動いた場所、つまり、中環の康樂廣場に面したところにあります。中央郵便局が現在の場所に移ったのは、地下鉄の中環駅を建設するためで、かつての郵便局の跡地には27階建ての環球大廈が実質的な駅ビルのような格好で建っています。

 さて、ことしは香港返還20周年ということで、僕も、7月15-17日(土-月・祝)に東京・錦糸町のすみだ産業会館で開催の全日本切手展に、昨年(2016年)、ニューヨークの世界切手展<NEW YORK 2016>で金賞を受賞した“A History of Hong Kong(香港の歴史)”をチャンピオンクラスに出品します。 ぜひ、当日会場でご覧いただけると幸いです。

 なお、1997年までの香港の歴史については、拙著『香港歴史漫郵記』でもまとめておりますので、こちらも併せてご覧いただけると幸いです。

 * 6月29日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第5回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。


 ★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月15-17日(土ー月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにオーストラリア切手展が開催されます。詳細は、主催団体の一つである全日本郵趣連合のサイトのほか、全日本切手展のフェイスブック・サイト(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2017ポスター

 *画像は全日展実行委員会が制作したチラシです。クリックで拡大してご覧ください。

 ことしは、香港“返還”20周年ということで、内藤も昨年(2016年)、ニューヨークの世界切手展<NEW YORK 2016>で金賞を受賞した“A History of Hong Kong(香港の歴史)”をチャンピオンクラスに出品します。よろしかったら、ぜひ会場にてご覧ください。


 ★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  ★★★ 

  6月29日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第5回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、大相撲があるため、少し間が開いて7月27日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、29日放送分につきましては、放送から1週間、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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