内藤陽介 Yosuke NAITO
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 きょうからオーストラリア切手展(+全日展)
2017-07-15 Sat 06:01
 かねてご案内の通り、きょう(15日)から、東京・錦糸町のすみだ産業会館8階で、オーストラリア切手展(全日本切手展2017=全日展と併催)がスタートします。というわけで、きょうは、オーストラリア関連の展示の目玉のひとつとして、この切手をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      ヴィクトリア・ハーフレングス(1850年・2ペンス)

 これは、オーストラリア連邦成立以前の1850年に発行されたヴィクトリア植民地最初の切手のうち2ペンス切手です。ヴィクトリアの1850年・2ペンス切手の未使用は、現存、2-3枚と推定されていますが、これはそのうちの1枚です。

 ことし3-4月、オーストラリア・メルボルンで開催のアジア国際切手展<Melbourne 2017>で、日本から出品された永井正保さんのPrivate Printing Period in Victoria 1850-1859(民間印刷時代のヴィクトリアの切手 1850-1859)が、開催国オーストラリア関連の作品として最高賞のナショナル・グランプリを受賞しました。オーストラリアでの日本人のナショナル・グランプリ授賞は、佐藤浩一さんのタスマニアに次いで2人目の快挙です。

 そこで、永井さんの快挙をたたえるとともに、これを機縁に切手を通じた日豪両国の友好親善を深めるため、オーストラリア大使館のご後援の下、永井さんのグランプリ受賞作品とともに、オーストラリア連邦として最初の切手として有名なカンガルー切手のコレクションAustralia – Kangaroo and Map Design Postage Stamps(カンガルーと地図切手)を、同展の日本コミッショナー、長島裕信さんにご出品いただき、オーストラリア切手展を開催することとしました。

 さて、現在のオーストラリア・ヴィクトリア州の地域には、1803年、最初の流刑植民団がメルボルン付近のポート・フィリップ湾に入植しましたが、この時の植民地は7ヶ月で崩壊。その後、20年以上を経て再入植が行われ、ニュー・サウス・ウェールズ流刑植民地政府の管理下に置かれました。その後、1851年には、ニュー・サウス・ウェールズから分離した“ヴィクトリア植民地政府”が成立しますが、これに先立ち、1850年1月1日から、ヴィクトリア植民地は独自の切手発行を開始しました。

 最初の切手は、教会の牧師で凹版彫刻の技術があったトーマス・ハムが製造し、1849年12月29日、英本国のヴィクトリア女王を描く3種の切手“ハーフレングス(半身像の意)”が納品されました。最初の切手の発行枚数は、1ペニーが1380枚、2ペンスが5460枚、3ペンスが2760枚だったと考えられています。その後、1854年には図案はそのままに、印刷所が変更されるなどしたため、ハーフレングスの切手には、さまざまなヴァラエティが生じることになりました。
 
 今回の永井さんのコレクションは、ハーフレングスをはじめ、ヴィクトリア植民地初期の貴重な切手が網羅された重厚なコレクションで、まさにグランプリに相応しい作品です。

 ぜひ、会場にてご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月15-17日(土ー月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにオーストラリア切手展が開催されます。詳細は、主催団体の一つである全日本郵趣連合のサイトのほか、全日本切手展のフェイスブック・サイト(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2017ポスター

 *画像は全日展実行委員会が制作したチラシです。クリックで拡大してご覧ください。

 ことしは、香港“返還”20周年ということで、内藤も昨年(2016年)、ニューヨークの世界切手展<NEW YORK 2016>で金賞を受賞した“A History of Hong Kong(香港の歴史)”をチャンピオンクラスに出品します。また、会期中、16日(日)15:30~、展示解説も行いますので、皆様よろしくお願いします。


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      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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