内藤陽介 Yosuke NAITO
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 日本・モルディヴ国交50年
2017-11-14 Tue 12:05
 1967年11月14日に日本とモルディヴ(1965年独立)の外交関係が樹立されてから、きょうでちょうど50周年です。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      モルディヴ・鰹節

 これは、1981年、“(国連)婦人の10年”の題目でモルディヴが発行した切手のうち、日本の鰹節とよく似たモルディヴの伝統調味料、”モルディヴ・フィッシュ”の製造風景を描いた1枚です。

 1975年の国際婦人年の成果を踏まえ、同年の第30回国連総会では、1976‐85年を国際婦人年の目標達成のため“国連婦人の10年”とすることが宣言されました。これを踏まえて、1979年には国連で女子差別撤廃条約が採択され、翌1980年にコペンハーゲンで行われた“国連婦人の10年中間期世界会議”が行われました。今回ご紹介の切手が発行された1981年は、女子差別撤廃条約が発行した年にあたっており、今回ご紹介の切手は、これに合わせて、モルディヴの伝統的な女性の労働風景を描くものとして発行されました。

 現在のモルディヴ経済は観光部門がGDPの3分の1を占めていますが、歴史的には漁業が最大の主要産業で、現在でも労働人口の3割が漁業およびその関連業務に従事しており、GDPの15%以上を占めています。また、モルディヴは、1人あたりの1日の魚介類消費量が381グラムで世界一(日本は155グラムで6位)の国でもあります。

 モルディヴ環礁周辺の赤道付近は世界有数のカツオの産卵地域であるため、1年を通じてカツオ漁が可能で、漁獲高の70%はカツオが占めていることもあって、単に“(英語の)fish”というとモルディヴではカツオを指すのが一般的。漁獲量は年間約9万トンで、その大半は、缶詰もしくは冷凍にされ、主としてヨーロッパや日本などに輸出されています。

 このように、カツオ漁が盛んなモルディヴでは、日本の鰹節に似た“モルディヴ・フィッシュ”が14世紀から作られてきました。

 その作り方は、生のカツオを塩水で煮たものを燻煙し、天日干しにするもので、日本の荒節とほぼ同じです。ただし、日本の鰹節(枯節)と異なり、モルディヴ・フィッシュにはカビ付けはされません。また、日本では鰹節を削り、出汁を取る場合には出汁ガラは基本的に捨ててしまうのに対して、モルディヴ・フィッシュは石臼で挽いて粉末状にしたモノを他の食材に混ぜて食すのが一般的です。

 ちなみに、伝統的な食文化として鰹節の利用が定着しているのは日本とモルディヴだけだそうです。それゆえ、日本の鰹節はモルディヴから東南アジア、沖縄経由でもたらされたとする説も提起されていますが、こちらについては、具体的な伝達経路などが立証されておらず、現時点では、推論の域を出ていません。


★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史” ★★★

  11月9日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第11回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、大相撲のため1回スキップして、11月30日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、9日放送分につきましては、16日(木)19:00まで、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。


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