内藤陽介 Yosuke NAITO
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 冬至
2017-12-22 Fri 11:41
 きょう(22日)は冬至です。というわけで、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      アイルランド・ニューグレンジ(1983)

 これは、1983年にアイルランドが発行したヨーロッパ切手のうち、ニューグレンジ遺跡の渦巻き模様を取り上げた1枚です。

 ニューグレンジ遺跡は、アイルランド東部、ミース州にある先史時代の遺跡の1つで、差し渡し76メートル、高さ12メートル。塚の内部には18メートル以上の通路が真っ直ぐ伸びていて、その先端に十字型の部屋があり、冬至の明け方のごく短時間のみ、太陽光が長い羨道に真っ直ぐ入射し、部屋の床を照らすように建設されていることで知られています。

 放射性炭素年代測定によれば、ニューグレンジは約5000年前の建設で、エジプトのギーザの大ピラミッドよりも500年、ストーンヘンジよりも約1000年古く、アイルランド神話によれば、ダグザ神が建てたものを、息子オェングスが後に父からそれを騙し取り、後に妖精の塚として、トゥアハ・デ・ダナーンが住んでいたとされています。

 ただし、建設後間もない時期に塚が崩れたため、ながらく土中に埋もれていましたが、1699年夏、この地の領主であったチャールズ・キャンベルの使用人たちが建材用の石を探していた際に、入口にあった彫刻が施された石を発見。報告を受けたキャンベルはウェールズのエドワード・ルイドに調査を依頼し、その存在が明らかになりました。
 
 1962-75年にはユニバーシティ・カレッジ・コーク考古学科による発掘と復元が行われ、ほぼ垂直な鉄筋コンクリートの壁を塚の入り口から両側に建設し、そこに石壁を形成する白い珪岩などを固定する作業が行われました。その間の1967年12月21日、冬至の明け方に太陽光が差し込むイベントが初めて観測されており、今年はそれから50周年にあたります。

 ニューグレンジの入口には巨大な石の平板が置かれており、渦巻き模様と菱形紋の彫刻が施されています。このうち、3つの渦巻き模様は通路や石室内、縁石などにも施された、ニューグレンジ特有のもので、マン島シチリア、北ウェールズのアングルシー島の羨道墳などに見られる三脚巴との類似が指摘されています、


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 12月28日(木)16:05~  NHKラジオ第1放送で、内藤が出演する「切手でひも解く世界の歴史」の第13回が放送予定です。今回は、現在公開中の映画『ヒトラーに屈しなかった国王』にちなんで、第二次大戦中のノルウェーについてお話する予定です。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。


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