郵便学者・内藤陽介のブログ
 切手というモノを、ちょっと違った角度から眺めてみると、あなたの知的好奇心をくすぐる新たな発見がイロイロあるのです。そんな切手の面白さを綴っていこうと思っています。
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 震災切手
 今日(9月1日)は防災の日。ということで、いわゆる震災切手を1枚、引っ張り出してみました。(画像はクリックで拡大されます)

震災20銭

 関東大震災により、東京の印刷局と逓信省は焼失し、全国の郵便局に切手を配給することができなくなったため、応急措置として民間の印刷所で暫定的な切手9種が製造されることになりました。これがいわゆる震災切手です。

 震災切手は簡易なオフセット印刷で、切手の周囲には切り取り用の点線が印刷されているものの、目打(切手周囲のミシン目)も裏糊もなく、いかにも急ごしらえといった感じです。

 専門的には、印面の細かいバラエティによって、それぞれの切手はタイプ別に分類することができ、その結果として、印刷所を特定することも可能です。

 今回ご紹介している20銭切手は、大きく、大阪の精版印刷で作られたタイプ1と東京の秀英舎で作られたタイプ2に分類されますが、画像の切手はタイプ1のモノです。なお、タイプ1の切手には、額面単位のNの第1画が標準の長さである(タイプ2は第1画が短い)とか、Sの字の底部が平たい(タイプ2は丸みを帯びている)、額面部分を囲む六角形の左端に切れ目がある(タイプ2には切れ目はない)、といった特徴があります。

 さらに、タイプ1は、細かな印面のバラエティにより、A〜Eのサブタイプに分類されるのですが(ちなみに、画像の切手はサブタイプのC)、まぁ、あんまり細かい話をすると、だんだん目も痛くなってきますから、この辺でやめておきましょう。

 それはそうと、明日・明後日(2・3日)の2日間、(財)日本郵趣協会の会員大会に出席するため、大阪に行ってきます。今回、ご紹介している切手も、まぁ大阪がらみといえば大阪がらみといえないこともないですから、大阪行きの予告編という気分で取り上げても罰はあたらないんじゃないかと思ってみた次第です。

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防災の日、地震への備え

9/1は防災の日です。普段の生活の中で忘れがちになっている、地震への備えについて確認しておきましょう。 気まぐれひとりごと通信【2006/09/01 09:29】

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プロフィール

内藤陽介 (ないとう・ようすけ)

Author:内藤陽介 (ないとう・ようすけ)
 1967年、東京都生。東京大学文学部卒業。郵便学者。日本文芸家協会会員。切手の博物館・副館長。切手などの郵便資料から、国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を提唱し、研究・著作活動を続けている。
 主著:<解説・戦後記念切手>シリーズ(日本郵趣出版、現在、第6巻まで刊行)、『北朝鮮事典』、(竹内書店新社)、『外国切手に描かれた日本』(光文社新書)、『切手と戦争』(新潮新書)、『反米の世界史』(講談社現代新書)、『皇室切手』(平凡社)、『これが戦争だ!』(ちくま新書)、『満洲切手』(角川選書)、『香港歴史漫郵記』(大修館書店)、『タイ三都周郵記』(彩流社)ほか著書多数。最新作は『韓国現代史:切手でたどる60年』(福村出版)

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