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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 大相撲は栃ノ心が優勝
2018-01-28 Sun 14:58
 大相撲初場所は、きのう(27日)、千秋楽を待たずにジョージア(グルジア)出身の西前頭3枚目の栃ノ心が優勝を決めました。ジョージア出身では初めてで、欧州出身では琴欧洲把瑠都に続く3人目、平幕優勝は2012年夏場所の旭天鵬以来6年ぶりです。というわけで、きょうはこの1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      グルジア最初の切手

 これは、1919年5月26日、グルジア民主共和国が発行したグルジア最初の切手で、中央にはグルジアの守護聖人、聖ゲオルギオスが描かれています。

 ロシア帝国時代、現在のジョージアを含む南コーカサス地方はチフリス(現トビリシ)カフカース総督府の管轄下に置かれていましたが、1917年のロシア二月革命後、その権限は超党派のザカフカース特別委員会に引き継がれました。委員会は、ボリシェヴィキによる十月革命には従わず、1917年11月にザカフカース委員部を形成。同盟国側のオスマン帝国軍の侵攻を受けたため、1918年2月、独自の立法機関としてザカフカース議会を設置して対抗しました。

 これに対して、同年3月、ボリシェヴィキ政権は同盟国側とはブレスト=リトフスク条約を結び、ザカフカース委員部に諮ることなく、カルス州とバトゥーム州を放棄したため、4月22日、ザカフカース議会はロシアからの分離とザカフカース民主連邦共和国の建国を宣言します。

 同共和国はグルジア、アルメニア、アゼルバイジャンというそれぞれ背景の異なる3国の寄り合い所帯で、トルコ人と敵対関係にあったアルメニア人がオスマン軍を撃退することを当面の急務と考えていたのに対して、ムスリムが多いアゼルバイジャンではオスマン帝国を支持する声が多く、グルジアではオスマン帝国よりもドイツと交渉して利益を確保することを目指していました。こうしたことから、内部対立の深刻化により、1918年5月26日、グルジアはグルジア民主共和国の建国を宣言して独立しました。今回ご紹介の切手は、ここから1周年になるのに合わせて発行されたものです。

 ちなみに、1918年5月26日のグルジア独立に続いて、翌27日にはアゼルバイジャン民主共和国が、さらに28日にはアルメニア共和国が建国されています。

 独立後のグルジアはドイツと協定を結び、ドイツ軍が進駐しましたが、同年11月のドイツ降伏に伴いドイツ軍は撤収。1918年12月には英軍が進駐し、最大の港湾都市であったバトゥミは英国の占領下に置かれました。

 ロシア内戦中、グルジア政府はボリシェヴィキのロシアと対立して白軍を援助していましたが、1920年に入り、隣接するアルメニア、アゼルバイジャンがソヴィエト化すると、グルジアもロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国と平和条約を締結せざるを得なくなります。そして、1921年2月11日、ロリでグルジア共産党(ボリシェヴィキ)による蜂起が始まると、オルジョニキーゼ率いる赤軍がグルジアに侵攻。2月25日、赤軍の支援の下、グルジア革命会議が首都チフリスを支配下に置き、ソヴィエト派によってグルジア社会主義ソビエト共和国が建国されました。
 
 その後、グルジア民主共和国政府はバトゥミに移ったものの、3月17日に国軍が降伏。1922年末にソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)が発足すると、バトゥミを含むグルジアは連邦を構成するザカフカース・ソヴィエト連邦社会主義共和国の一部となり(1936年にグルジア・ソヴィエト社会主義共和国として連邦構成共和国に昇格)、1991年に再独立を果たすまで、ソ連の支配下に置かれ続けました。


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