FC2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
 米英仏、シリアに軍事攻撃
2018-04-14 Sat 16:41
 トランプ米大統領は、日本時間14日午前10時ごろ、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとして、“精密攻撃”を命令。英仏両軍もこれに参加し、ダマスカスや中部ホムス県の化学兵器関連施設計3ヵ所を攻撃しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      シリア・航空(ホムス・無目打)

 これは、1931年にフランス委任統治領時代のシリアで発行された航空切手(無目打)で、ホムス上空を飛ぶ飛行機が描かれています。

 ホムスはシリア第3の都市で、ダマスカスからは北へ160km、アレッポからは南に190kmの地点に位置しており、地中海沿岸都市とダマスカスやアレッポなど内陸の都市を結ぶ結節点になっています。

 2011年以降のシリア内戦では、政府軍と反体制派による激しい市街戦の舞台となり、2012年6月以降、約3000人の一般市民が取り残されていましたが、2014年2月、3日間の人道的停戦が実現。1年6ヶ月ぶりに旧市街地の住民に対する援助物資の供与と避難が開始され、最終的に高齢者や婦女子を中心に約1400人が旧市街地から脱出しました。その後、政府軍と反政府軍との間で和平交渉が断続的に行われ、同年5月9日までに反政府軍側が旧市街地からの撤退を完了。この間、市街戦で約2200人が亡くなり、町並みも破壊されています。

 今回の攻撃では、ホムスがアサド政権による化学兵器の原料物質の集積場所となっているとの認識の下、ホムス西部の化学兵器保管施設とホムス近くの化学兵器材料保管・主要司令拠点(ホムス市街地から西へ約24km離れた旧ミサイル基地に設置)に巡航ミサイルが撃ち込まれました。その後、マティス米国防長官は攻撃の第一波は終了したと述べ、「今のところ、これは一度限りの攻撃で、非常に強力なメッセージを相手に伝えたと思っている」と述べています。

 これに対して、シリア側は「米英仏の侵略は国際法違反であり、必ず失敗する。対テロと同じ決意で侵攻に立ち向かう」と強調。化学兵器使用が疑われる首都近郊の東グータ地区で、現地時間14日から化学兵器禁止機関(OPCW)の現地調査が始まる前に空爆が行われたため、「うそを隠すことが狙いだ」と批判。アサド政権の後ろ盾となっているロシアも米英仏を非難しており、今回の空爆がアサド政権に対する抑止効果を上げられるか否かは、現時点では不透明です。
 

★★★ トークイベントのご案内 ★★★

 4月21日(土)12:30より、東京・浅草で開催のスタンプショウ会場内で、5月刊行予定の拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』の事前プロモーションのトークイベントを行います。よろしかったら、ぜひ遊びに来てください。なお、詳細は主催者HPをご覧いただけると幸いです。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。
スポンサーサイト

別窓 | 仏委任統治領シリア | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< 世界の切手:東ドイツ | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  アウシュヴィッツ跡地で“生者の行進”>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/