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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 アース・デイ
2018-04-22 Sun 00:17
 きょう(22日)は“アース・デイ”です。というわけで、地球を描いた切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ヨルダン航空切手・1950

 これは、1950年に発行されたヨルダン最初の航空切手で、地球を背景に飛ぶ飛行機が描かれています。

 ヨルダンにおける航空郵便は、トランスヨルダン時代の1947年11月12日、アンマン=ベイルート間で行われたのが最初で、その後、1948年1月15日にカイロまで延伸されました。当時の料金は10グラムまでの基本料金が25ミリームです。

 アラブ世界では、すでに、シリア、レバノン、エジプト、イラクの各国が航空郵便用の切手(航空切手)を発行していたため、トランスヨルダンでもこれに倣い、航空郵便の開始にあわせて最初の航空切手が発行されることになりましたが、1948年5月に第一次中東戦争が勃発したため、実際の切手発行は戦後の1950年9月16日までずれ込んでいます。

 この間、トランスヨルダンはヨルダン川西岸地区を併合してヨルダン・ハシミテ王国となったため、航空切手には新国名が表示されることになり、結果的に、この切手が“ヨルダン・ハシミテ王国”表示の最初の切手となりました。

 また、この航空切手は、額面表示がミリームからフィルスに変更された最初の切手でもあります。

 すなわち、英統治時代を含むトランスヨルダンの時代、この地域で流通していた通貨は英委任統治下のパレスチナと同じくパレスチナ・ポンドでしたが、1946年5月25日、トランスヨルダンが独立すると、独自通貨の発行が計画され、その具体的な手続きとして、1949年第35号臨時法令が制定されました。同法により設置されたヨルダン通貨委員会は、1950年7月1日、新通貨としてパレスチナ・ポンドと等価のヨルダン・ディナールが創設。これに伴い、それまでのパレスチナ・ポンドは同年9月30日をもって廃止されました。なお、ヨルダン・ディナールの補助通貨にはディルハム、ピアストル、フィルスの3種があり、1ディナール=10ディルハム=100ピアストル(カルシュ)=1000フィルスです。

 ちなみに、トランスヨルダンからヨルダンへの移行期とその郵便については、拙著『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』でもいろいろ例を挙げてご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。

 * 昨日(21日)のスタンプショウでのトークイベントは、無事、盛況のうちに終了いたしました。ご参加いただいた皆様ならびにスタッフ関係者の皆様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。


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