内藤陽介 Yosuke NAITO
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 こどもの日
2018-05-05 Sat 02:47
 きょう(5日)は“こどもの日”です。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      キューバ・1894年(20センタヴォ)

 これは、1894年にスペイン領時代のキューバで発行された20センタヴォ切手で、当時のスペイン国王アルフォンソ13世の肖像が描かれています。

 キューバ島の切手は、1855年、“スペイン領アンティル諸島”名義で発行されのが最初です。この時の切手は、当時のスペイン女王、イサベル2世を描くもので、プエルトリコと共通で使用されました。また、切手に表示された文字は、郵便を意味するスペイン語の“CORREOS”と、当時のキューバで流通していた通貨、スペイン植民地レアルでの額面表示のみで、“キューバ”はおろか“スペイン領アンティル諸島”の表示さえありませんでした。これは、キューバであれプエルトリコであれ、あくまでもスペイン領土であり、地域としての独自性はいっさい認めないという意思の表れと言われています。

 その後、1868年10月、スペインに対する第一次独立戦争が勃発。独立戦争は1878年2月10日の停戦までの約10年間続き、双方の死者20万、物的損失7億ドルという甚大な被害の末、停戦となしました。

 この間、スペイン植民地当局は、1873年から、キューバとプエルトリコで別の切手を使用するようになりましたが、この時点でも切手の国名表示は“海外(領土)”を意味する“ULTRAMAR”となっており、キューバを独自の地名として特定する表記はなく、停戦前年の1877年になって、ようやく、キューバ(CUBA)の表示が入った切手が発行されます。

 今回ご紹介の切手に取り上げられたアルフォンソ13世は、1886年5月17日11時30分、父王アルフォンソ12世の唯一の男子として生まれましたが、すでに前年の1885年11月25日、父王は崩御していたため、出生と同時に国王となり、1902年まで、母マリア・クリスティーナ王太后が摂政を務めていました。

 キューバでアルフォンソ13世の肖像入り切手が登場するのは1889年以降のことで、以後、1898年に米西戦争スペインがキューバを失うまで、キューバではアルフォンソ13世の肖像切手が使われることになります。

 なお、5月末に刊行予定の拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』では、1959年の革命に至る歴史的背景として、スペイン領時代のキューバとその郵便についても、簡単にまとめています。今後、正式な刊行日等、同書についての詳細が決まりましたら、このブログでも随時ご案内いたしますので、よろしくお願いします。 
 

★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が5月に刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 


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